規制は?河川に放置船、不法桟橋も 誰が

規制は?河川に放置船、不法桟橋も 誰が
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 「海賊船」だけではありません。今、船の放置や違法な桟橋設置が各地で問題になっています。なぜ船は撤去されないのでしょうか。火災が発生する事態も起きていました。

【画像】鉄パイプと脚立のようなものを組み合わせた“不法桟橋”

「船の墓場」に放置 一体誰が?

 皆さんの身近にも、こうした場所がありませんか?

 黒ずんでいる船があります。船の前のほうが上を向いていて、後ろ側が完全に川の中に沈んでいる状況です。

“船の墓場”
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 首都圏に“船の墓場”と呼ばれている場所があります。

 船舶の法律に詳しい高松海事法務事務所、海事代理士の高松大さんとボートで、近づいてみました。

「このあたりは行政的にいう『放置艇』が多く残存するエリア」
「(Q.ハンドルの部分に赤い文字が見えている)『警告』です。『あなたの船は放置艇です。直ちに撤去してください』など書いてあると思う」

 ここは、東京都と千葉県のちょうど境に流れる「旧江戸川」です。川の一部に無数の船が放置されていました。

東京都と千葉県のちょうど境に流れる「旧江戸川」
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 手作りでしょうか、こうした桟橋も不法につくられたものとみられます。行政が整備したものと比べると確かに、つくりがもろくて弱そうです。

桟橋もつくりがもろくて弱そう
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 近隣住民によると、長年この状態が続いているようです。

「(長年)変わっていない。やっぱり目立ちますもんね」

 航空写真でさかのぼってみると、1970年代にはなかった船が80年代に入るとぽつぽつととめられ始め、90年代、そして2000年代には数多く確認できるようになりました。

2006年
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近隣住民
「私が住んでからずっとあるもので、きれいじゃないですよね」

火災発生 不法桟橋も

 こうした“無法地帯”とも言える場所は他にもあります。

 河口から2キロほどの地点の川の両岸を見ると、複数の船が係留されているのが分かります。一部、転覆している船も見受けられます。

千葉県西部を流れる「真間川」
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 旧江戸川にほど近い千葉県西部を流れる「真間川」です。

 桟橋は、鉄パイプと脚立のようなものを組み合わせて作られているのが分かります。かなり大型の船舶が横転した状態で水につかっているのが見えました。

鉄パイプと脚立のようなもので作られている桟橋
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 こちらも、長期間にわたり“船の墓場”と化していました。

近隣住民
「沈んでいるものは早く撤去してほしい」
「ずいぶん長いこととまっていますよ。美しくない」

 景観はもちろんですが、高松さんによると、船が放置されることであるリスクが生じるといいます。

 これはおととし、愛知県刈谷市の川の中州で起きた火災です。男性が枯れ草を焼いていたところ、川にとめてあった船などに燃え移ったといい、これらの船の中には不法に放置されていたものもあったそうです。

愛知県刈谷市の川の中州で起きた火災
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高松海事代理士
「当然、船は燃料・オイルが入っているので」

 船の放置が抱えるリスクはそれだけではありません。

高松海事代理士
「災害時に流されて行政や国の船の通航の妨げになったり、環境汚染」

1億超も…費用が壁

行政代執行による撤去作業
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 一方で川崎市の工業地帯に放置され続けてきた遊覧船は17日から、行政代執行による解体・撤去が始まっています。

 放置から、およそ8年が経過し船が傾いてきたことで市は作業に踏み切りましたが…。

 なぜ、より小さな旧江戸川や真間川の船は撤去されないのでしょうか。

高松海事代理士
「現実問題かなり難しいと思う」

 そこには、行政が抱える切実な問題がありました。

 国交省によると、国内に不法に放置されている小型船舶は2022年度時点で、およそ5万6000隻に上るといいます。過去には国も“放置船ゼロ”の目標を掲げましたが、達成できませんでした。なぜ撤去が進まないのでしょうか?

「自動車でいう『車庫証明』にあたる制度がない」
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高松海事代理士
「小型船舶の場合は所有権の登録をする際、自動車でいう『車庫証明』にあたる制度がない。だから行政は“どこにどの船が置いてあるか”分かっていない」

 そして、行政が放置船を把握したとしても大きなハードルとなるのが、撤去の費用です。

大きなハードルは撤去の費用
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高松海事代理士
「(撤去に関する)船の工事費用は高い。台船を持ってきて1~2日間置いておくだけで200万~300万円。大きい重機も持ってこないとサルベージ(引き上げ)はできないので1000万円コースになる。ここを全部(撤去)するとしたら“億”という話になってくる。行政がやると、当然それに対する“税金”が使われる。現実問題かなり難しい」

(2026年6月18日放送分より)

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