
東京・豊島区は18日、民泊を営む15の事業者に対して、区として初めて業務停止命令を出したことを明らかにしました。
民泊住所でエステ店経営
新宿区保健所衛生課 寺田昌弘係長
「上から行きますか。301?302」
今週行われた、新宿区の「民泊」パトロール。新宿区の一部のエリアでは、月曜日正午から金曜日正午まで民泊の営業はできません。この日は火曜日なので、民泊を営業していないか確認していきます。
「いないですね」
パトロールを進めていくと…。
寺田係長
「日本語喋れますか?」
外国人
「No。分かりません」
寺田係長
「イングリッシュOK?」
外国人
「Yes. English right(英語でいいですよ)」
民泊を利用する外国人旅行者に遭遇。さらに悪質なのが、民泊となっているはずの住居が、エステ店になっていました。マンション前の看板には「仮店舗」の文字もありました。
エステ店スタッフに事情を聞いてみると…。
寺田係長
「民泊の届け出がされて」
スタッフ
「はい」
寺田係長
「(民泊は)今もしています?」
スタッフ
「今もしていると思います」
寺田係長
「今もしている?でもエステになっている。6月からこういう?」
スタッフ
「いつからかも分からない。シフトでただきょう来ただけ」
民泊は、あくまで「住宅」としての利用が前提で、他の営業活動をすることは認められていません。新宿区は、住宅宿泊事業法に違反した状態だと指摘します。
専門家もこのように話します。
日本橋くるみ行政書士事務所 石井くるみ氏
「住宅宿泊事業の届け出をしつつエステ店の営業もしているということになると、法律の趣旨には合わないようなことが起きているという可能性」
民泊の届けを出した事業者を取材すると、エステ店に貸し出しているのだといいます。
民泊事業者
「民泊として運営しています。1カ月間エステ店として部屋を貸しているだけです」
民泊マンション大量ごみ出し
民泊は、近隣の住環境を損なわないよう、1年を通して180日以内の営業に収めなければなりません。そのため事業者側は、営業日数を守っていることを行政に「定期的な報告」をすることが義務付けられています。
ところが、定期的な報告を怠る悪質業者が相次いでいます。
30を超える住居がある豊島区のマンションです。3分の2にあたる21部屋が民泊です。
「燃えるごみ」の回収日の朝。集積所はごみであふれ返り、回収日ではないビンや缶も混ざって捨てられていました。
マンションの住人
「このマンションの中に民泊があって、民泊の方はチェックアウトの時にごみを出していく」
ここで民泊を経営しているのは10の事業者で、大半が外国人経営者です。そのうちの一つ、事業者Xの会社に行ってみると、そこは中華料理店でした。
事業者Xは豊島区への「定期的な報告」を2回怠っていました。
事業者X
「中国に帰っていて、定期報告を単純に忘れてしまいました。その後は報告しています」
17日、豊島区は定期報告の義務を3回怠った悪質な15の事業者に対して、1年間の業務停止命令を出したことを明らかにしました。
豊島区で業務停止命令も
初めて業務停止命令を出した豊島区。民泊問題で区長が課題としているのは…。
豊島区 高際みゆき区長
「区民からの苦情は6割が騒音とごみ」
会社や店から出る廃棄物は「事業ごみ」のため、業者に有料で引き取ってもらい、適切に処理しなければなりません。
事業者Xはこのように話しています。
「ごみは事業ごみとして家庭ごみとは分けている。ごみは部屋にそのままにしてもらうようにして、契約している業者が回収しています」
しかし、実際に事業者Xの部屋に泊まった人は「ごみはごみ置き場に捨てるよう案内された」と話し、家庭ごみと一緒に捨てるよう指示があったとしています。
豊島区は今後、民泊の事業者がどの会社と契約してごみを回収してもらっているのか、契約書の提出を求めて実態調査を進めることにしています。
高際区長
「民泊とは空き家や空いているお部屋を有効活用して、地域経済の発展に寄与するということが目的。残念ながら、豊島区の民泊の実態は大きくかけ離れている」
(2026年6月20日放送分より)
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