
19日、東京・北区の小学校で起きた火災で、児童ら11人がけがをしました。北区と小学校は会見を開き、授業中の出火は「あってはならないことだった」と謝罪しました。
窓から脱出“ひさし”に避難
音楽室にいた児童
「ざわついていて、本当に死ぬのかなって状況でした。命がけでした」
これは、火災直後とみられる映像です。校舎の4階、ひさしの部分に複数の児童らの姿が確認できます。
音楽室にいた児童
「恐らく皆さんパニックだったと思います」
「(Q.どんなこと言ってた?)生徒がいないってなった時に、生徒の名前を叫んだりしている子もいました。泣いてる声や私たちどうなっちゃうのみたいな感じの声も聞かれました」
現場は東京都北区の滝野川第三小学校。わずか数メートル離れた教室の中では、赤い炎が。黒煙がもくもくと上がり、児童がいるすぐ隣で燃えたものが落下してきます。
別の場所では、子どもだけで救助を待っていました。高くて狭いひさしの上でうずくまり、児童たちは救助を待ち続けます。すぐそばから噴き出す煙を吸わないよう、口を押さえる姿も見られました。
11人けが 骨折も
火災当初、5年生が音楽の授業を受けていました。音楽室の隣の「準備室」から突然出火したとみられています。
音楽室にいた児童
「急にサイレンとかが鳴り出して、火災報知機が鳴って。(煙は)結構黒いのとか」
「(Q.先生は?)逃げろって。みんなしゃがめって。熱かった」
児童たちが立っているのは、本来人が立たないひさしの上。高さ10メートル、幅54センチのとても狭い場所です。なぜこんな所に子どもたちは取り残されたのでしょうか。
音楽室にいた児童
「(Q.なぜひさしに?)先生に指示された」
「危ないし、反対側にも行けなかった」
教育委員会提供の平面図や、児童への取材から作成した現場のイメージです。火が出た「音楽準備室」は通常、楽器が置かれている場所です。
音楽室から階段に行くためには、火元とみられている準備室の前を通らなければいけません。当時、廊下には煙が充満していたため、音楽室の窓からひさしに避難したといいます。
火災当時、3階と4階の間にあるひさしや屋上に、児童を含む26人が取り残されていました。
北区教育委員会 福田晴一教育長
「あってはならぬ教育課程授業中の出火」
この火災で、11人がけがをしました。児童2人と教師1人が骨折の重傷で、児童6人と教師2人が軽傷です。
ストーブから出火か
19日に行われた学校の記者会見では、音楽室周辺が火元になることが想定されておらず、救助袋や避難はしごは備え付けられていなかったと説明しました。
滝野川第三小学校 高草木政浩校長
「音楽室は、これまでの避難訓練では行っていない場所でした。学校としては(想定は)火が出やすいところで、今回の音楽室付近は想定にはまだ入っておりませんでした」
なぜ音楽準備室で火災が起きたのでしょうか。普段、火の気がないはずの音楽準備室が燃えたため、情報が錯綜(さくそう)しました。
音楽室にいた児童
「聞いた話によると、電子機器の何かで燃えたらしい」
保護者
「詳しいことは分からないけれど、オルガンで出火した?弾いた瞬間に出火したという噂だけ」
警視庁によると、当初、音楽準備室ではストーブの点検中だったとの話もありましたが、その情報も違っていたそうです。使われていなかったストーブから突然火が出た可能性があるとみています。
学校側はこのように話します。
高草木校長
「音楽準備室に、特に燃えやすいものは確認しておりません。基本的にはストーブは使っておりません。教室等では夏も冬もエアコンを使っております」
今回の火災を、元麻布消防署長の坂口隆夫氏はこうみています。
「非常に燃え方が早いなと感じる。音楽室は音を外に漏らさないような構造にしなければいけない。防音材が壁に使われていた可能性も考えられる。非常に燃えやすい素材であれば、早く激しく延焼を拡大することも考えられる」
20日は警察の実況見分が行われます。
(2026年6月20日放送分より)
この記事の画像一覧
