
いったんは延期されたイランとの協議に向け、トランプ政権の特使がスイスに向かったと、アメリカメディアが報じました。最終合意に向け、交渉は前進するのでしょうか。(サタデーステーション6月20日OA)
イランと協議に向け“米特使スイスへ”
アメリカとイランが戦闘終結に向けた覚書に署名したことで延期されていた核問題をめぐる協議が行われる見通しだと言います。
CNNキャスター(日本時間20日)
「アメリカ交渉チームのトップ2人がイランとの協議のため、スイスに向かっています」
ウィトコフ特使がスイスへ向かったというのです。この進展の前には、ある合意がありました。
アメリカの政府当局者は19日、イスラエルとレバノンの親イラン武装組織「ヒズボラ」が停戦を合意したと明らかにしました。レバノンでの戦闘終結は、イランとアメリカとの間で署名された覚書に盛り込まれています。ただ、レバノンの国営通信によると、イスラエル軍は合意後の20日もレバノン南部の複数の場所を攻撃。少なくとも10人が亡くなっています。このまま、アメリカとイランの協議は進むのでしょうか。
トランプ大統領(19日 米メリーランド州)
「(合意しなければ)彼らにとって喜ばしくない措置をとることになるが、そうはならないと思う」
イランへの攻撃を再開する可能性も示唆しています。
高島彩キャスター:
「最終合意に向けた交渉がスイスで始まる見通しが立ったようですが、柳澤さん、本当に始まるのでしょうか?」
ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
「戦闘終結に向けた合意の覚書の最初の項目で『レバノンを含む全ての戦線での軍事行動を恒久的に停止する』とうたっているんです。これが守られるかどうかがポイントです。イスラエルは今回の合意に反対していて、レバノンのヒズボラへの攻撃を続けています。これに対してアメリカのバンス副大統領は、ネタニヤフ政権の閣僚の一人、ベングビール国家治安大臣、強硬派・右派の人を名指しで批判したり、トランプ大統領もヒズボラとの停戦に合意するように圧力をかけています。それでもイスラエルは攻撃をやめていない現状なんですね。イスラエルは今年10月までに総選挙を行う予定になっていて、それを前にしてネタニヤフ首相は足元からの突き上げとアメリカからの圧力の板挟みの状態になっていて、今後どう動くか見通せない状態です。一方のイランですけど、今回の覚書合意の内容がイランに“有利”な覚書だと言われています。これを反故にはしたくないという思いがあります」
高島彩キャスター:
「そうなると、今後イランはどう動いていくのでしょうか?」
ジャーナリスト・柳澤秀夫氏:
「イランにしてみるとレバノンのヒズボラというのは、これまで一貫して支援をしてきた盟友であり、言ってみればイランの分身と言ってもいいくらいなんです。ですから簡単にこれを切り捨てる訳にはいかないので、イスラエルもイランもアメリカもそれぞれの国内外のしがらみにどう向き合うか。それによって最終合意の行方が大きく左右されるという状況になっています」
