
5月、神奈川県横須賀市で「カレーフェスティバル2026」が開かれ、よこすか海軍カレーを始め、全国の名物カレーおよそ70種類が集まりました。1999年、神奈川県横須賀市は町おこしのため「カレーの街」を宣言。そのタイミングで始まったカレーフェスティバルは、今年で28回目を迎えました。番組では、横須賀ならではのカレー文化と全国の“町おこしカレー”を調査しました。
【画像】海上自衛隊カレー 厳しい審査をクリアするともらえる艦長からの認定証
横須賀名物「よこすか海軍カレー」
よこすかカレー大使 一条もんこさん
「本当に日本のカレー文化って横須賀から広がっていったと言っても過言ではないぐらい。そういった盛り上がりになっていますね」
カレーの街、横須賀のイベントに集まったのは、2日間で6万8000人。一体、どんなカレーが食べられるのでしょうか。まず外せないのが、横須賀名物「よこすか海軍カレー」です。こちらはゴロっとした野菜や牛ハラミが特徴の「牛ハラミ海軍カレー」です。
住田紗里アナウンサー
「ハラミがかみ応えがありますね。かめばかむほどハラミにカレーのルーが染み込んでいくんですよ」
横須賀の街では、「海軍カレー」には特別な意味があるといいます。
住田アナ
「ドブ板通り商店街にやってきました。70年以上続くスカジャンの聖地として有名なんです。その中の一つ、Perryというお店に行ってみます!」
京急汐入駅から徒歩5分。訪ねたのは「どぶ板食堂 Perry」です。
住田アナ
「お店の名前がPerryっていうのが気になっていたんですけど」
どぶ板食堂Perry 店員
「1853年にペリーが来航して初めて日本に足を踏み入れたというところにちなんで、『ドブ板食堂 Perry』となっています」
「海軍カレー」認定条件は
この店では、よこすか海軍カレーだけでなく、ヨコスカネイビーバーガー、ヨコスカチェリーチーズケーキの「横須賀3大グルメ」を楽しむことができます。中でも「海軍カレー」には、厳格な決まりがあるそうです。
店員
「海軍プレートです」
住田アナ
「これが海軍プレート?牛乳とサラダとポテトフライなどついていますけど、これがノーマルなんですか?」
店員
「うちのお店では、からあげとポテトが付いていますが、牛乳とサラダは海軍カレーにはマストとしてつけているんですよ。栄養のバランスを考えてね」
住田アナ
「じゃあ、この2つ(牛乳とサラダ)がないと海軍カレーにはならない?」
店員
「そうですね!」
住田アナ
「いただきます。結構さっぱりしていますね。辛さもそんなにないですね。具のうまみが染み込んでいます。野菜の甘みとか、お肉のうまみがルーに染みわたっています」
店には認定証が
店には認定証が掲げられていました。
住田アナ
「認定証があったんですけど、あれはなんですか?」
店員
「海軍カレーを販売するにあたり、正規の認定証をいただかないと提供できないというようになっているんです」
住田アナ
「認められないと海軍カレーを名乗れない?」
店員
「そうなんですよ」
その作り方のルーツは、明治時代の書物にあります。
カレーの街よこすか事業者部会 鈴木さん
「明治41年に発行された海軍割烹(かっぽう)術参考書というものがあります。そこにカレイライスというレシピがありまして、レシピに基づいて各お店が現代風にアレンジをしています」
「海軍割烹術参考書」とは、旧日本海軍が調理隊員を育成するための教科書です。中には、牛肉または鶏肉、ニンジン、タマネギ、ジャガイモを必ず使用することとあり、野菜を重要視しています。
明治時代、旧海軍では脚気で亡くなる軍人がとても多かったといいます。そこで、イギリス海軍にならい、栄養バランスの良いカレーを採用したのです。そんな伝統を引き継ぐ「よこすか海軍カレー」は、「明治時代のレシピを守り」「牛乳・サラダセットをつけているか」をチェックして、認定された商品と店舗だけが名乗ることを許可されています。
海上自衛隊カレーの審査は
横須賀には、海上自衛隊カレーも存在します。
住田アナ
「こちらのお店で海上自衛隊カレーを食べられるということで、さっそく行ってみます!」
店員
「お待たせしました。自衛隊認定掃海母艦うらがのカレーでございます」
住田アナ
「こんなにボリュームあるんですか?」
店員
「そうなんです」
住田アナ
「お皿がかなり大きい。20センチくらいありますよね。もう具材がゴロゴロ。さっそく、いただきます。結構刺激強いですね。最初からもう辛さがぱぁーって広がりました」
海上自衛隊カレーにも認定証があります。
住田アナ
「認定証があったんですけど海上自衛隊カレーにも認定証があるんですか?」
店員
「ございます。まず、海軍カレーの認定証を取れたお店が、海上自衛隊カレーにも挑戦できます。まず抽選に当たるか当たらないか」
住田アナ
「抽選なんですか!?」
店員
「抽選があります。その船のレシピを今度いただいた時に忠実に再現できるかどうか。それが結構厳しいんですよね。仕入れているもの、味、粘度色々な物を全部チェックしていただいて、全部クリアすると認定いただけて、艦長様のこのような認定証がいただけるわけです」
海上自衛隊カレーは、艦船の名前がついています。「掃海母艦うらがカレー」のほか、芳醇(ほうじゅん)な牛肉とチーズ、フォンドボーが深いコクを奏でる「特務艇はしだてカレー」など、19種類を楽しむことができます。
鈴木さん
「今でも全国の海上自衛隊の隊員の方々が、船の上の中でも基地の食堂の中でも毎週金曜日にカレーを食べるようになっています」
元々、遠洋航海では曜日の感覚が薄れがちになるといいます。そのため金曜日にカレーを食べていて、その習慣が今では海上自衛隊全体に広がっているのです。
全国の町おこしカレー集結
イベントには、他にも注目のカレーが集結しました。まずは、スパイス料理研究家の一条もんこさんが監修したカレー「黒胡椒キーマカレー」です。一条さんは年間850食のカレーを食し、横須賀カレー大使でもあります。
住田アナ
「いただきます。お肉がしっかりしていますね。スパイスが後からツンときますね。一口目とその後とで味わいが違って面白いです。香りがまた芳醇(ほうじゅん)です。1口目と2口目で、味わいが違って。どんな特徴があるんですか?」
一条さん
「スパイスって一口食べると、最初は甘く感じたりするんですけど、後から辛みがじわじわくるので。2口目、3口目というと、どんどん香りだったりとか辛さが広がって、もう本当に無限大のおいしさを感じることができるんですね」
全国から集まった“町おこしカレー”もあります。徳島県松茂町の名産品を使ったのは、海上自衛隊徳島教育航空群監修のカレーです。
住田アナ
「ごろっと入っているのは、さつまいもですね!さつまいもにカレーのルーが絡み合ってよりスパイシーかなと思いきや、甘さが際立っています。相性が合うんですね」
続いては、おととしの全国カレーグランプリで準優勝した店、埼玉県北本市の町おこしカレー「北本トマトカレー」です。
住田アナ
「トマト感たっぷりですね。ルーにもしっかりトマトのエキスが染み込んでいます。ご飯もほんのり赤いんですよ、赤い粒々が入っています。トマトの感じがより強調されていますね」
店員
「北本は昔からトマトを生産している産地でして、それをPRするためのご当地グルメとして北本トマトカレーができました」
「酸味とうまみのちょうど良いバランスになっています」
さらに群馬県からは、富岡製糸場の工女さんが愛したカレーも。日本の近代化を牽引(けんいん)し、世界遺産に登録された富岡製糸場で愛されてきたカレーとは、どんな味なのでしょうか。
住田アナ
「なじみのあるカレーですね。辛さは後からきます。ある一瞬を境にツーンって」
豚肉たっぷりなスパイシーなカレーを、休日などに食べに来ていたそうです。
(2026年6月12日放送分より)
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