
福岡県議会の元議長が、就任前に自民党の県議団幹部から現金を要求され支払ったとして、7日に会見を行いました。この議員は「人の弱みに付け込んだカツアゲだ」と訴えています。
【画像】「弱みに付け込んだカツアゲだ」福岡県議会の元議長“幹部の金銭授受”を証言
“根回し代?”約2000万円

「汗をかいていくつもりが、あるんだろう?」

議員の間で飛び交った隠語。その意味はカネでした。7日に会見を開いた、福岡県議会の吉松源昭県議。

福岡県議会 吉松源昭県議(元議長)
「私たちが黙ってこの文化を認めてきたことが、県職員および県民にまで及んでしまった。議員から行われている“カツアゲ”をしっかり告発して正さなくちゃいけない」
2020年から1年間、議長を務めた元自民党の県議です。ポストに就く前、約2000万円を自民党県議会幹部らに支払ったとして、経緯を語りました。
福岡県議会 吉松源昭県議(元議長)
「他会派との懇親ゴルフ代などとして負担してほしいと。議会運営や、そういった根回しのためということでした」
揺れる議会。ただ、名指しされた幹部の1人、中尾正幸副議長は否定しています。

福岡県議会 中尾正幸副議長
「事実無根だと私は思っています」

告発は事実なのか嘘なのか。主張が食い違っています。
音声データ「大金やけんね」
吉松県議によると、幹部らへの支払いは高級料亭でも行われたといいます。証拠となる書類を提示するとともに、当時幹事長だった“中尾氏との会話”とする音声を公表しました。2019年10月、現金の受け渡し日について具体的に指定されたとする会話です。

吉松県議
「私が『蔵内会』だけは今回参加させてもらえる」

中尾氏とされる相手
「そうそうそうそう。蔵内会」

自民党県議団幹部の蔵内氏の名前を冠したゴルフ大会の話題から、次第に核心へ。
中尾氏とされる相手
「10月17日でもええんやないの?荷物大きいけん。俺行くけん。ちょっとね大金やけんね。管理しとかんと…」
“荷物”とは現金のことと受け止めたそうです。
ポストを約束するようなやり取りも。
中尾氏とされる相手
「“荷物”の話が出たんで、もういいと思うけどね。失敗(不祥事)はせんことやね」

吉松県議によると、この時“荷物”として持参したのは1000万円。議長に就任するまで、5回にわたり約2000万円を、少なくとも5人の幹部らに渡したといいます。
告発の背景“カツアゲ”を正す
告発した吉松議員は、おととしの衆院選で自民党公認候補がいる選挙区から無所属で出馬し、敗れました。その後、党を離れています。今、告発に至った背景には、海外視察の高額経費問題があります。5月に10人が参加したハワイ視察では、4日間で約1600万円。「高すぎる」と批判が集まる中、現・議長は。

福岡県議会 蔵内勇夫議長
「報告書の中でしっかりとした活動をお伝えする。私は“海外旅行”は続ける。考えは一切変わることはありません。すみません。海外旅行ではなく海外活動です」

福岡県議会 吉松源昭県議(元議長)
「海外視察においてもある意味“カツアゲ”だと思う。県民の税金をカツアゲしていると捉えることができる」
渦巻く疑惑に、若手県議らは。
若手県議
「“議長になるためにお金がかかる”と噂には聞いていた」
中堅県議
「出ちゃったのかと思った。驚くことはない。膿が全部出て、普通の議会に戻ってほしい」
