気象庁は8日、フィリピンの東にある台風9号に関する説明を行った。台風は大型で非常に強い勢力を持ち、30度以上の高い海面水温の海域を進みながら現在も再発達を続けている。今後は次第に進路を北西や北寄りに変えて沖縄の南へ進み、10日から11日頃にかけて非常に強い勢力を維持したまま先島諸島にかなり接近する見込みだ。予報円の中心を通った場合、最接近は11日の明け方前後になると予想されている。
気象庁は会見で、暴風やうねりを伴った高波、大雨による土砂災害に厳重な警戒を呼びかけた。また、低い土地の浸水や河川の増水・氾濫、高潮に対しても注意・警戒を促している。
特に先島諸島を中心に、今後予想される風と波は猛烈なものとなる。11日の最接近時には最大風速40メートル、最大瞬間風速60メートルに達する見込みで、これは樹木や街灯がなぎ倒され、走行中のトラックが横転し、一部の住家が倒壊する恐れもある極めて危険な暴風だ。沖縄地方の過去の観測データと比較してもベスト5に入るほどの記録的な強さとなる可能性がある。さらに、波の高さも通常の波浪警報基準(6メートル)の倍以上となる13メートルに達する大しけがと予想されており、気象庁は「通常の警報よりワンランク上の危機感が必要」と強調した。
過去の類似事例としては、与那国島で最大風速などの歴代1位を記録した過去の台風(925ヘクトパスカル)が挙げられた。今回の台風は先島諸島付近を通過する際の中心気圧が935ヘクトパスカルと予想されており、類似台風の勢力にはわずかに及ばないものの、それに匹敵する記録的な暴風雨が起きる可能性は十分にあるという。
警報のタイムラインについては、最も早く影響が出ると予想されるのがは波のうねりであるという。明日9日には沖縄地方に6メートルを超えるうねりが届き始めて波浪警報が発表される見込みで可能性があり、少なくとも12日頃までは長引くとみられている。やや台風から離れた奄美地方でも、1日遅れて10日から12日にかけて波浪警報が発表される見込みだ。一方、風については10日から11日にかけて暴風警報が発表される可能性が高いとした。
各種の特別警報(暴風、高波、高潮)の発表可能性については、現時点の予想ではいずれも可能性が「低い」とされている。雨についても200ミリを超える大雨の恐れがあるものの、特別警報の基準には至らない見通しだ。ただし、2026年5月に新設された「レベル4危険警報」(大雨危険警報や土砂災害危険警報など)が発表される可能性は十分にあるとされている。
そのため気象庁は、まだ注意報レベルで暴風が吹き始めていない9日や10日の前半のうち事前に、ハザードマップの確認や屋外にあるものの養生といった事前準備をするなど、早めの対策・避難行動を完了するよう強く求めた。また、最接近する10日から11日にかけては外に出ることが極めて危険な状態になるため、安全な建物内で雨戸やカーテンを閉め、窓ガラスの破損に備えてできるだけ部屋の奥に身を置くよう具体的な行動を呼びかけた。
なお、台風は日本付近の高気圧を強める強め、気温の上昇の一因になる可能性があり、本日梅雨明けを迎えた地域を含め、西日本を中心に晴れて気温が急上昇するとみられる。これまで比較的涼しい日が続いていた中での急激な暑さとなるあるため、気象庁は熱中症などの健康管理にも十分留意してほしいと注意を促した。
(ABEMA NEWS)

