■「圧倒的に人間の尊厳を失われるから、二度と刑務所には戻りたくない」
株式会社TSUNAGUの代表で、元受刑者の松浦未来氏は、刑務所での経験を「圧倒的に人間の尊厳を失われる場だったからこそ、二度とあそこには戻りたくない」と話す。
元受刑者の山下氏もこの意見に同意し、「刑務所に入って一番最初に感じたのは、職員の言葉遣いや受刑者への接し方があまりにも高圧的だったことだ。街で喧嘩している人たちが怒鳴っているような声がするので受刑者同士が揉めているのかと思ったら、職員が受刑者に対してそういう対応をしていた」と明かす。
社会に戻るためには、厳しさと社会復帰のバランスを上手く取る方法はないのか。松浦氏は、「厳しい面もあって、優しく話を聞いてくれる人もいて、いいバランスが必要なのかなと思う」と答える。また、刑務所の中には受刑者に寄り添う刑務官もいると明かした上で、「そういう刑務官が他の刑務官に怒られる場面があった。刑務官の中でも上下関係があって、受刑者と私的に会話することが問題視されていた」と語る。
これについて浜井氏は、「刑務官には法令の原則があり、受刑者と指示・命令以外の会話をしてはいけないという決まりがある。刑務官同士も受刑者の前での会話はできるだけ控えるよう定められていて、そこがコミュニケーションを完全に断ち切っている」と制度的な背景を解説する。
■刑務官の評価指標を変え、再犯率を下げる
