■筋肉増強と減量を薬で両立?ボディビルダー間で広がる「テストステロンとマンジャロ」併用の現実
テストステロンは主に男性の精巣で作られる男性ホルモンの一種であり、筋肉や骨の形成、認知機能、性機能など全身の健康維持に関わっている。加齢やストレスで低下すると、抑うつや筋力低下などを引き起こす「男性更年期障害(LOH症候群)」の原因となるため、医療現場ではホルモン補充療法が行われている。一方で、糖尿病治療薬である「マンジャロ」などは、強い食欲抑制効果を持つことから自由診療でのダイエット目的の利用が急増している。
本来は全く異なる疾患の治療薬であるこの2つが、特定の目的のために同時に使用されるケースがあるという。オクシデンタル・カレッジ准教授のジュリアス・フィンク氏は、ボディビルダー間における薬剤活用の実態について次のように解説した。
「テストステロンと、マンジャロやオゼンピックといった糖尿病治療薬の併用は、ボディビルダーの間でよく見られる。食欲を抑えるためにマンジャロなどを使い減量を行うが、これ単体でダイエットをすると、アメリカで言う『スキニーファット(見た目は痩せているが体脂肪率が高い状態)』になってしまい、筋肉がつきにくく不健康な外見になりやすい。そこで、代謝を上げて筋肉を維持・増強するためにテストステロンを併用する手法がとられている」。
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