
私たちの生活に欠かせない食品の冷凍。単に長期保存できるだけではなく、節約にも直結するそうです。
秘技「スリム冷凍」
街の人(40代)
「子どもが3人いるので、お肉とかは多めに買って小分けにして冷凍したり、そういうのは常にやっています」
街の人(50代)
「保存のために(冷凍)しています」
「冷凍庫は2台持っています」
今回、レシピを教えてくれるのは、“冷凍王子”こと冷凍生活アドバイザーの西川剛史さんです。冷凍食品会社での商品開発といった経験を生かし、多数のレシピ本も出版しています。
西川剛史さん
「食材が、スーパーとかで販売されている時に安売りとかされていれば、まとめて買ってまとめて冷凍しておくこともできるので。ストックしてあれば心の余裕にもつながるので」
まず紹介するのは、使いたい分だけパキッと折れる「スリム冷凍」で作る、1人前117円のハンバーグです。
西川さん
「薄く平らに冷凍することを“スリム冷凍”って言います」
最初の主役は、よく特売品などで手に入る「牛豚の合いびき肉」です。「食費は抑えたい」とはいえ、満足感のためにお肉は欠かせません。材料は、牛豚合いびき肉150グラム、タマネギのみじん切り4分の1個分、パン粉大さじ2、トマトケチャップ大さじ1、片栗粉小さじ1、塩・コショウ各少々、サラダ油小さじ1です。
西川さん
「なかなか日持ちしないお肉なので、冷凍を上手く活用するといいですね。普通のハンバーグとタネの部分は本当に一緒で大丈夫ですね」
まず、サラダ油以外の材料をすべて手早く混ぜます。続いて、混ぜた材料を保存袋に移し、空気を抜きながら袋いっぱいに平たく広げていきます。均一に平たくすることで、より早く凍り、解凍時のムラも起きにくくなります。
さらに、はしを使い、真ん中にしっかりと十字の溝をつけます。この十字の溝が、スリム冷凍の最大のポイントです。溝を消さないように、平らに冷凍しましょう。
簡単117円ハンバーグ
食材によって差はありますが、家庭での冷凍は1日しっかり凍らせてください。使いたい分だけパキッと折って、そのままフライパンで焼くだけです。薄いので解凍しなくていいのです。
佐々木若葉アナウンサー
「焼く前に成形しなくていいというのが、すごくいいですね、時短!」
また、多くの場合ハンバーグは蒸し焼きにしますが、薄いのでその必要もなく、短い時間で焼き上げられます。
佐々木アナ
「暑い季節、ずっと火を使っているのも暑くて疲れちゃうので助かります!」
西川さん
「そうですね。1人前117円なんですね」
佐々木アナ
「117円でこれできるんですか!?」
「ジューシー!物足りなさがあるかなと思ったんですけど、冷凍したお肉を使ったハンバーグだと思えないくらいすごくおいしいです!」
もっと安く、ガッツリ感が欲しいという人には、豚こま肉がおすすめです。ギュッと冷凍した塊のまま蒸し焼きにすれば、ステーキのように食べられます。1人前108円です。冷凍前にみりんで下味をつけます。
西川さん
「みりんには糖分が含まれていますので、保水作用があってしっとりジューシーに仕上がりやすいんですね」
安いけれどパサつきやすい鶏むね肉も、鶏ガラスープと一緒にコンテナ冷凍すれば、しっとり感がアップします。1人前110円です。
冷凍で食感が変わる豆腐
西川さん
「これ、から揚げなんですが、何でできているでしょうか?」
佐々木アナ
「でもこの四角はあの食材しかちょっと思い浮かばないんですけど…」
「いただきます。ん?んん?豆腐、お肉、豆腐、お肉、豆腐、豆腐…みたいな感じです」
西川さん
「これ実は、冷凍した豆腐なんですね。木綿豆腐を冷凍して。そうすると、元々の豆腐にはないすごく弾力のあるお肉のような食感が生まれるんですね」
豆腐の冷凍方法はとても簡単です。しかも木綿も絹ごしも、やり方は一緒です。まず、水分を切って8等分にカットします。あとは保存袋に崩れないように並べ、空気を抜いて冷凍庫に入れるだけです。24時間以上は冷凍します。
佐々木アナ
「この冷凍した状態でどのくらい日持ちするんですか?」
西川さん
「家庭の環境にもよるんですけれども、1カ月くらいが目安にはなります」
佐々木アナ
「1カ月も持つんですか!?」
使いたい時に、電子レンジ(600ワット)で両面3分ずつ加熱して解凍します。まだ凍っている場合は、追加で加熱して下さい。その後、手のひら同士でギュッと押さえつけて水気を絞ります。
西川さん
「木綿豆腐と絹ごし豆腐で冷凍して解凍した後の食感も違う。その違いも楽しんでもらえると良いですね」
豆腐は冷凍した時に、中の水分が凍って膨張し、組織を破壊します。解凍後に水分が抜け、たくさんの空洞ができるのです。
こちらが解凍し水分を切った豆腐です。左が木綿で、右が絹ごしです。よく見ると木綿豆腐には、スポンジのように細かい穴が無数にまんべんなく空いているのが分かります。これは作り方の違いからもたらされたものです。
豆腐の原料は水と大豆ですが、木綿は豆乳ににがりを加えた後、水分を抜いて圧縮します。絹ごしはそのまま固めます。木綿豆腐はタンパク質同士がギュッと凝縮されていて、解凍後もその強固な骨組みがしっかり残るので、肉のような弾力ある食感に変わるのです。
豆腐がメイン料理に変身
そこで、ぴったりなレシピが先ほどのから揚げです。漬けダレは、みりん100ミリリットル、しょうゆ50ミリリットル、おろしショウガ(チューブ)大さじ1、おろしニンニク(チューブ)小さじ2です。
水気を絞った木綿豆腐をタレになじませ、片栗粉をまぶして、170℃の油でこんがり揚げるだけです。
西川さん
「冷凍することでスポンジ状になりますので、そこにタレがしっかり染み込むので、結構ジューシーでおいしいから揚げになりますね」
一方、冷凍した絹ごし豆腐は、解凍すると湯葉のようなしっとり食感になります。硬さも出るので、その変化を生かし、お刺身にすることもできます。
佐々木アナ
「絹豆腐をこんなふうに持ったことないです」
「おいしい。豆腐の味がしっかりして、いつも賞味期限ギリギリになって慌てて食べていた豆腐が、こんなにおいしいお刺身になるポテンシャルを持っていたなんて…」
から揚げは1人前28円、お刺身は1人前41円で作れます。
佐々木アナ
「これまで豆腐って副菜のイメージがあったんですけど、こんなにお手頃でメインディッシュになるってすごいですね」
西川さん
「そうですね」
佐々木アナ
「冷凍スゴイ!」
西川さん
「冷凍だからこそ起きる現象なんで、ぜひ生かしてほしいですね」
豆腐は淡白な味なので、洋風なアレンジとも相性抜群です。冷凍絹豆腐のカルパッチョは1人前93円です。型崩れもしにくくなるので、焼いたり煮たりする料理にもぴったりです。冷凍木綿豆腐の焼き肉風は1人前28円、冷凍絹豆腐の豆腐めしは1人前88円です。
(2026年7月9日放送分より)
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