公約を守る政治家はどうすれば増える?“未達なら罰則”を掲げるひろゆき氏の狙い「やってみた結果、良くならなかったと分かることも大事」

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■ひろゆき氏「言ったもん勝ちは良くない」

「公約守らなかったら罰則」
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 ひろゆき氏は現状の政治に対し、「公約はいくら守らなくても何の問題もない状況になっている。『言ったもん勝ち』は良くない。(新党では)約束を守らなかったらお金を取る。例えば、子どもの保険料をゼロにする条例案や、いじめの通報義務の条例案を議会に提出するなど、何をやったかが明確になるものを基準にして、任期中にやらなかった首長の給与を差し押さえる公正証書を作る」と、明確なルールを設ける意図を説明した。

 なぜそこまでの厳しい罰則を課すのか。「今までの政治家は、達成できなかった理由や言い訳をいくらでも作れたので、有権者もなんとなく納得してきた。言い訳ができない状態を作ることに意味があると思っている。本人がどう思うかではなく、最終的には裁判所が決めることになるので明確な基準ができる」と述べ、結果をうやむやにさせない仕組みの重要性を強調した。

 一方で、この方針には異論も出た。哲学研究者の森脇透青氏は「公約が有名無実化している問題意識は共有する」と前置きしつつ、「ひろゆきさんが考えている公約は具体的な実現を指しているが、それを実現することで市民が幸福になるのかは複雑な話だ。罰則をつけると、政治家は無難な公約ばかり掲げるようになるのではないか。また、はじめに掲げた公約を機械的に達成することではなく、災害や人口の急激な変化など何かが起きた時に判断を変えていくことも政治家の責任の一つだ」と指摘した。

 これらの疑問に対し、ひろゆき氏は「大災害が起きれば公約どころではなくなる。ただ、任期は4年あるのでその中で(結果を)出せばいい。やってみた結果、良くならなかったということが分かることも大事だ。結局何もしないまま結果が分からない状態より1歩進む」と述べた。

 罰則というアプローチとは異なる形で公約の可視化に取り組んでいるのが、つくば市の五十嵐市長だ。

 「多くの人が『政治家は嘘つきだ』と思っている。選挙の時だけ調子のいいことを言って、当選してしまうとどうなったかも知らない。なんなら本人も覚えていない。検証する仕組みが全然ない。この政治と市民の距離を変えたくて、ロードマップというのを作った」。

 五十嵐市長は、公約ごとにロードマップを作成し、進捗状況を公開している。「具体的な政策内容と数値目標(KPI)を置き、1年目から4年目までどうやるか、予算がどれくらいかかるかを全部整理し、1年ごとに『進捗が順調か』『遅れているのか』『手も付けずにほったらかしているのか』を公表している。ちゃんと政治家が公約を守るというシステムを作ったのがこのロードマップの狙いだ」。

 また、政策を評価する際の「アウトカム(成果)」と「アウトプット(行動)」の使い分けの重要性も指摘する。

 「例えば、遠距離通学する子どもたちへの支援制度は、作れば達成になる『設置もの』と呼ばれるものに近い。一方で、どうやって市民の幸福度を高めるかはとても難しい。保育所を3つ増やしたというのはアウトプットだが、その結果何が起きたのか。待機児童がゼロになれば、アウトカムとして成果が出ているので評価されるべきだ」。

 こうした中、公約を進める過程で方針転換や断念を余儀なくされるケースもある。その際も「隠さないこと」を徹底しているという。

 「大事なのは、あった公約をなかったことにしないこと。110項目の公約の備考欄に『こういう事情が発生したから変更した』と説明責任をちゃんと果たす。例えば学校給食を地域の人が食べられるようにする「給食レストラン」という公約は 、外部評価を入れたところ専門家から厳しい意見をいただき、立ち止まることにした。しかし勝手にやめるのではなく、議会や市民への説明会を開いて直接対話をした。公約を断念するなら、それを対話のきっかけにして説明責任を何としても果たす。その上で『そんなの言い訳じゃん』となれば、次の選挙で落としてくださいという話になる」。

■つくば市・五十嵐市長の「見える公約の状況」
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