■つくば市・五十嵐市長の「見える公約の状況」
公約未達のプロセスを公開して説明責任を果たすという五十嵐市長の姿勢に対し、早稲田大学デモクラシー創造研究所事務局長の島田光喜氏は「プロセスがきっちり公開されて住民が納得しているなら、未達成でも問題ない。ただ、ひろゆきさんが言うように、最初のところすらやらないのは、やる気がないことと同じだ。実現できないなら、できない理由がきっちり可視化されていれば問題ない」と見解を述べた。
ひろゆき氏も、五十嵐市長のような姿勢には一定の理解を示しつつ、「ちゃんとやろうとしている人であればプロセスを見せることでも成立する可能性はある。しかし、そうではない政治家が今まで多すぎた。やれなかった理由はいくらでも作れる。『人材がいなくなった』『物価が高くなった』と言い訳をつけてやらないことができてしまう。やれないなら罰則があるという、脅すぐらいの方向でないともう進まないという性悪説で政治家を見ている」と主張した。
これに対し、五十嵐市長は、ひろゆき氏の「条例案の提出などを公約達成の基準とする」方針について、「『提案をすればOK』とするならば現実的だと思う」と一定の理解を示した。一方で、「議会との交渉や同意を得られないというのは首長としての能力の問題でもある」とし、議会で否決された場合は「実現できていない」とするなど、より厳しい基準も考えられるとの見方を示した。
また、議論は、新党が掲げる具体的な政策ビジョンにも及んだ。ひろゆき氏は「出生率を上げた方がいいと思っている。論文レベルで効果があると言われている政策をいろいろな自治体でやってみて、成果があれば他の自治体の選挙でもやる。逆に数値として効果がなかったら撤廃する。出生率を上げる効果の高い政策を探すというのを日本全国の自治体でやろうとしている」と明かした。
これを受け五十嵐市長も「それにはとても共感する。証拠に基づく政策形成をもっと進めていく日本にしようと仲間たちとやっている。ひろゆきさんには、不登校の子どもたちへの支援も柱に入れてほしい。つくば市ではすべての学校に校内フリースクールを作り、大規模な投資をした結果、不登校が減少している。自治体レベルで対応策を施し、うまくいけば全国に広げていくことをぜひやりたい」と賛同した。
議論の終盤では、良い政治を作るためには、情報の可視化とともに有権者側からの積極的な関与も不可欠であるという点が確認された。
島田氏は「政策は手段なので、それを達成した結果、『こういう町にしたい』という大きなビジョンに紐づいているかが一番大事だ。そこが紐づいていないと、点数はいいけど実感は良くないということになる」と指摘した。
五十嵐市長は、有権者との関係構築の具体例として、自身の退職金の額を市民からの評価で決めた事例を紹介した。
「マニフェストの進捗状況に対してみなさんがどう評価するか、市民のインターネット投票で点数をつけてもらった結果、62点で自分の退職金が減った。政治家の側が責任を果たすだけでなく、市民に評価を求めていくことも含めてやることで、我々が作りたい政治と市民の関係ができていくのではないか」。
(『ABEMA Prime』より)

