尾上右近「役者やめようと思いました」 歌舞伎人生を脅かす“大失敗”を明かす「出た瞬間にあっ…」

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「あのくだり来ちゃう!」とパニック状態に

 懐にしまって出るはずの小道具がないことに気づいたのは、まさに舞台に出た直後だった。「出た瞬間にあっ…忘れた」と絶望したという尾上。初日で極度の緊張状態の中、口ではセリフを言いながらも頭の中は「あのくだり来ちゃう!」とパニック状態に陥っていた。

 いざ手紙を渡す場面になり、尾上はパントマイムで渡したふりをして、相手役の八代目尾上菊五郎に耳打ちで「すいません手紙忘れました」と伝えた。菊五郎も機転を利かせ、パントマイムでごまかしてくれたという。しかし、後ろには手紙を拾ってコメディに発展させる役どころの師匠・七代目尾上菊五郎が控えていた。状況を知らない師匠はずっと待ちぼうけとなってしまったという。

 さすがに不審に思った師匠が後ろでざわつき、観客も異変に気づき始めた。耐えられなくなった尾上は、役のまま観客に向かって「…忘れましたわいな」と謝罪。その後、共演者にもその場で謝り、手紙を取りに戻って「申し訳ございません。もう一度最初からやらせてください」と最初からやり直したという驚きの顛末を告白。「役者やめようと思いました」と当時の心境を赤裸々に語り、スタジオを驚かせていた。

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