■NISAの現状とニクヨ氏が提言する「生活防衛資金」の重要性
そもそもNISAとは、株式や投資信託などの金融商品に投資した際、売却益や配当にかかる約20%の税金が非課税になる制度だ。投資額の上限は、つみたて投資枠が年間120万円、成長投資枠が240万円で、あわせて年間最大360万円となっている。生涯の投資上限額は合計1800万円となっており、最短5年で枠を埋めることができる。
ニクヨ氏は「一般的に、できるだけ早く満額を確保しておけば、投資信託などは複利運用の効果で利息や配当金が再投資されるため、その効果が大きくなる。そのため、早く大きな金額を埋めたいというニーズがあるのは確かだ」と解説する。
自身もNISAの満額投資を行っているというニクヨ氏だが、「私の場合はもともとあった預貯金を投資に動かしているという側面が大きい。預貯金ではなく給料から毎月30万円を捻出して投資するというのは、普通の会社員には非常に厳しい金額だ」と指摘する。
NISA口座を持っている人の買い付け額の調査(金融庁)を見ると、2025年の1年で300〜360万円を買い付けている割合は、全体で5.7%、30代で6.1%、40代で7.5%となっている。30~40代でNISA口座を開設している割合は3割強~4割弱であることを考慮すると、30代・40代全体で見れば、満額まで投資している人は人口のわずか数パーセントとみられる。
これについては「できるだけ早く満額を埋めるべきだという記事などに影響され、なおかつ資金を工面できる人がこの割合で存在している。今我慢すれば将来が楽になるのではないかと思って、ストイックになっている方もいるのだろう」と分析する。
NISA貧乏を自称する人々からは、投資を始めて良かったこととして「社会保険や税制に詳しくなった」「知らない企業を調べるのが面白かった」「自分との約束を守って、満額を埋められて自分自身に自信がついた」といった声が上がっている。
一方で、彼らの極限の投資生活にニクヨ氏は「非常に危なっかしいと感じる。病気や怪我をした時に、どこの病院でもクレジットカードが使えるわけではない。人生においては急な出費が必要になる場面が必ずある」と懸念を示した。
その上で「生活防衛資金を確保した上で、余剰を投資に回してほしい。会社員であれば、最低でも半年間は働かなくても生活できるだけの資金を確保しておくべき。コロナの時も働けない時があった。それでも半年分くらいあれば人に迷惑かけずに暮らせたかなと思う。私自身は心配性なところもあるので、2〜3年分を普通預金に置いている。人に迷惑をかけたくないんです!ただでさえ顔が鬱陶しい、うるさいと言われるので(笑)」とコメント。
さらに「ある程度の預貯金を確保した上で、余剰分を(投資に)全振りしてみるのはアリだと思う」と改めて強調した。
(『わたしとニュース』より)
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