■「言葉が届かない」大人と若者に共通する無力感
若者たちが「放っておいてほしい」と願う一方で、大人が介入を試みる背景には、犯罪や重大なトラブルに巻き込まれてほしくないという強い懸念がある。しかし、その懸念やアドバイスが当事者に届かないもどかしさは、大人側だけでなく若者同士の関係においても生じている。
みぃさんは、かつてトー横で知り合った大切な友人が違法行為に走りそうになった際、警察に捕まってほしくない一心で「そういうことはもうやめたほうがいい」と必死に引き止めた体験を振り返った。しかし、「自分の言葉が相手に届いていると思っていたが、全然届いていなかった。その友だちは最終的に捕まってしまった」と無力感を吐露した。
このエピソードに対し、EXIT・兼近大樹は「それこそが、子どもたちに関わっている大人たちの気持ちと同じだ」と応じた。
「本当に大切だからこそ伝えた言葉であっても、相手に届かなかったという経験を、支援者の大人たちも何度も繰り返している。お互いに思っているもどかしさは全く一緒だ。大切な場所を守るために子どもたち同士で止め合えるのが理想だが、言葉が届かないもどかしさの中で双方とも葛藤している」。
メディアや社会一般において「トー横キッズ」と呼称される若者たちだが、そのバックグラウンドや訪れる理由は多岐にわたり、一概に悲惨な境遇や問題行動のみで括ることはできない。
みぃさんは、自身について「地雷系ファッションが好きで、そこに友だちがいるから歌舞伎町に通っている。まだ17歳だが、将来はイラストレーターになりたいという夢をずっと持っている。界隈の中でアイコンを描いたりする活動をしており、いつか自分の絵を売ったりしたい」と自身の将来に向けた思いを語った。さらに「もし自分の夢が叶ってそちらの環境の方が過ごしやすくなったり、周りの友だちが行かなくなったりしたら、歌舞伎町に行くのもすぐにやめると思う。歌舞伎町に行くのをやめたからといって友だちとの絆がなくなるわけではない」と付け加えていた。
(『ABEMA Prime』より)

