■撮影罪の対象外も「無法地帯ではない」現状の法的アプローチと自治体の定義
アスリートへの盗撮をめぐる日本の法規制について、2023年7月には正当な理由なく胸や下半身などを撮影する行為を処罰する「撮影罪」が施行された。しかし、ユニフォーム着用状態での撮影であるため処罰の対象にすることが難しく、アスリートへの特定の盗撮は現時点で規制の対象外となっている。
三輪氏は「法技術的にアスリートの盗撮を特別に取り上げて条文にすることは困難であるため、対象外という整理でいい」としつつも、「都道府県の迷惑防止条例や、テレビ局の映像を加工してアップする行為への著作権法違反、場合によっては名誉毀損や侮辱罪が成立することもある。撮影罪の範囲に入っていないだけで、他の方法で処罰すること自体は不可能ではない」と述べ、決して無法地帯ではないことを説明した。
また、2025年6月に成立した「改正スポーツ基本法」では、国や自治体がアスリートへの盗撮を含む性的な言動に対し必要な措置を講じる義務が明記された。福岡県や茨城県、三重県などでは、条例に罰則はないものの、アスリートへの盗撮などを「性暴力」と定義し、県に根絶を目指す施策の実施責務を定めている。
この動きについて三輪氏は、「まずはアスリートへの盗撮が『性暴力』だと定義していくことはすごく大きい。罰則がないことで実効性がないと思われがちだが、撮影している人に対して『都道府県によっては性暴力と判断されること』と言えるようになる。名前がつくのはすごく大事なことなので、まずはスタート地点」と評価した。
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