アメリカ中間選挙の投開票まで残り約1カ月半と迫る中、トランプ政権を支える与党・共和党の失速と野党・民主党のリードが鮮明になっている。トランプ政権の発足以来最大となる支持率の差が生じた背景と、選挙結果が日本経済に及ぼす影響についてテレビ朝日の岡田豊デスクが解説した。
■トランプ共和党が苦戦 浮上した最重要ワード「アフォーダビリティ」
ロイター通信とイプソスがまとめた最新の世論調査によると、連邦議会選挙の投票先として野党・民主党が44%、与党・共和党が37%と、民主党が7ポイント差でリードを広げている。トランプ大統領自身の支持率も35%前後と低迷が続く中、有権者の動向を大きく左右しているのが「アフォーダビリティ(生活費の負担感)」というキーワードだ。
2025年1月の政権発足時に47%あったトランプ氏の支持率が落ち込んでいる最大の要因は、国民の生活を直撃する物価高である。世論調査で有権者が最も重視する政策を尋ねたところ、外交政策や安全保障を大幅に上回り、「生活費・アフォーダビリティ」が15%でトップとなった。
特に深刻なのが食料品や住宅価格の値上がりだ。与党・共和党の重要な支持基盤である中低所得層の生活が圧迫されており、同党への支持離れを招く主要因となっている。中間選挙において生活費の負担感がこれほど着目され、最大の争点となる事態は約40年ぶりだという。
■自業自得の物価高と「5000ドル給付」の“乱暴な”打開策
こうした物価高は、トランプ政権自身が推進してきた政策が引き起こした「自業自得」の側面が大きいと岡田デスクは分析する。イラン情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇に加え、外国製品に対する相互関税の導入は、輸入商品の価格上昇へと直結した。さらに、雇用の創出を狙った国内製造業の推進も、人件費が高い米国内での生産コストがそのまま製品価格に跳ね返る結果を招いている。
こうした苦境を打開するため、トランプ氏は上下両院で共和党が勝利した場合に「全ての成人に5000ドル(約78万円)を給付する」という極端な“公約”を打ち出した。しかし、これは国家財政を著しく悪化させ、さらなる金利上昇とインフレを誘発する恐れがあり、実効性や法的な妥当性を疑問視する厳しい批判が出ている。
■下院「ねじれ」で日本経済へ波及する不確実性
