■海外出身5人の専門家が採点した「高市政権の経済政策」
モンゴメリ氏は「高市政権の経済政策を見ると、安倍総理大臣のアベノミクスの3本の矢にとても似ている」と指摘する。「(安倍政権だった)2013年の日本経済と今の経済状況は違いすぎて、それは適切ではないと思う」と述べ、特に金融政策については「総理大臣が意見を言うべきではなく、日銀の独立性を尊重するべきだ」と強調する。さらに「日本は国の借金(政府債務残高)がGDPの2倍を超えていて、とても余裕がない」と財政状況への懸念も示した。なお、自国のアメリカについても「中央銀行の独立性が十分に尊重されておらず、財政拡大が進みすぎている」として同じく60点と評価した。
東京財団首席研究員 柯隆(中国)65〜70点
柯氏は「日本経済に関する将来の期待値がだいぶ変わった」と評価の背景を語る。「(国民が)経済改善を実感していないと言われながらも、これだけ支持率が上がっている。全体的にこの政権はよくやってきた」と述べつつも、「ただ問題があるのは事実だ」と付け加えた。比較として示した中国経済については「不動産問題が相当長期化するため、55点ぐらいだ」と語った。
小西美術工藝社社長 デービット・アトキンソン(イギリス)20点
20点と厳しい評価をしたアトキンソン氏は、「高市政権は言っていることはまともなんだけど、実態が伴っていない」と断言する。「責任ある積極財政と言いながら、令和8年度の本予算と補正予算を含む規模と、今議論されている令和9年度の予算を比べると、実際に投資に回る額は2兆円減っている 」と指摘した。最低賃金の引き上げについても「物価高になっているのに4.9%で、前年の6.3%ほど真剣にはやっていない」と指摘。さらに食料品の消費減税については「高齢者の優遇策としか思えない。次の選挙を狙ってやっているんじゃないか。経済政策としては評価ゼロだ」と厳しく断じた。「言っていることは60点、70点あったとしても、今現在実行されているのは20点ぐらいしかない」と述べた。
全日本インド人協会会長 プラニク・ヨゲンドラ(インド)20〜30点
ヨゲンドラ氏は「重点分野を決めて投資していこうという流れはいい」としながらも、「円安がなかなか止まらない部分は対策できていない」と指摘する。「賃上げがなかなか実現できていないのは、今の問題ではなくてここ20〜30年の日本の問題だ。それがずっと継続して対策を打てていない」とも述べた。また「最近の日本はパフォーマンス政治の方に行ってしまっている。政策とそこから得られた成果で国民の理解を得てほしい」と訴えた。自国インドについては「外貨借金がかなり増えていて、コンプライアンスやガバナンスの面で政府に頑張ってほしい」として、日本と同程度の点数を示した。
横浜市立大教授 鞠重鎬(韓国)60点
鞠氏は「経済政策を積極的に行って成長させようという意欲を買った」と評価の根拠を説明する。一方で「最も心配なのは財政赤字が続き、国家債務がこのまま持つのかということで、財政状況が経済成長の足かせになるかもしれない」と述べ、60点にとどまった理由を示した。自国・韓国については「デジタル分野でものすごく頑張っていて、税収も増えている」として70点程度と評価した。
食料品の消費減税については、複数のゲストから懐疑的な意見が相次いだ。鞠氏は財政学の専門家として「一度下げた税率を再び上げる時に本当に実現できるのか非常に疑問だ」と述べ、「政治的な思惑以外でものすごく経済効果をもたらすかというと、むしろこれは政権公約を実行しているというイメージの話だ」と指摘した。
2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は、現在の国債金利に注目する。「世間的には1ドル155円ぐらいで大して変わってないと言う人もいるが、10年国債金利が3%を超えている今の155円と、金利がほぼ0.5%だった頃の160円は全然違う」と述べ、「積極財政に行くぞと言っているが、責任ある積極財政ではなく、責任のない積極財政なのではないかと日本以外の人たちは見ている。円安や国債の買い手が少なくなっている状態で、海外からの信任はそんなにない」と語った。
(『ABEMA Prime』より)

