厚生労働省によると、がん患者のおよそ3人に1人は20代から60代の「働く世代」だという。今年4月から、病気を抱える労働者の治療と就業の両立支援が企業の努力義務となったが、これまで築き上げたキャリアや周囲からの評価を失うことを恐れ、病名を「隠して働く」過酷な道を選ぶ人もいる。『ABEMA Prime』では、胃がんを明かさずにトップ営業として働き続けた当事者と専門家を招き、その孤独な実態と企業に求められる支援のあり方を考えた。
■「チャンスを失うのが嫌だった」トップ営業としてのプライド
30代後半でステージ2の胃がんを宣告された浜木真紀子さんは、当時、周囲に病名を明かさずに働き続ける道を選んだ。「トップ営業として活躍し、チャンスもたくさん巡ってきていた。がんは、誰しもが重く受け止める病気。公表することでチャンスを失うのも、同情の目で見られるのも嫌だった」と当時の葛藤を明かす。
ライバルたちに「しばらく仕事ができない」と知られ、トップの座を奪われることへの恐れや、何より「仕事が大好きだった」という思いが、病名を隠す決断を後押しした。医師から「2月に胃を全摘出し、4月には復帰できる」と言われたこともあり、当初は周囲に気づかれずに乗り切れると考えていたという。
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