「さす九」をデータで検証!意外な結果に…
SNSなどでたびたび話題になっている「さす九」。実際に街で九州出身者に話を聞くと、全員が「九州は他の地域より亭主関白な風潮があるかも」と回答した。このイメージは事実なのだろうか。
実際に、データに基づいた検証を行った立命館大学産業社会学部の筒井淳也教授は「言葉が一人歩きするという現象は、私のデータでは出ない」と話す。「男性は外で働き、女性は家庭を守るべきである」など複数の項目を見てみたところ、九州地方に著しい保守的な傾向はなかったのだ。さらに、家事の分担など実際の行動でも、地域による大きな差はなかったという。
さらに「例えば四国とか他の地域のほうがむしろ数が多かったりする」と、一般的な九州地方のイメージを、ある意味裏切る結果に。筒井教授は、他の指標や測定方法では別の結果が見えてくるかもしれないとしつつ、現時点では「さす九」を裏付ける明確な証拠は見いだせていないと語る。
「データと実感は当然ずれるし、人間は心理的な傾向として『そういうふうに言われてるよね』と言われた場合、それが記憶の中で活性化される」(筒井淳也教授、以下同)
出身地を問わず盛り上がる“地域あるある”だが、イメージ先行の男女の差を問題にする前にもっと議論すべきことがあるのではないかと筒井教授は指摘する。
「家事分担について夫と妻の比較。食事の準備を週あたり何回やっているのかを測定した場合、例えば40代だと妻が週に5.3回、夫は1.1回と5倍ほど差がついてる。それと比べれば地域差なんて微々たるものだ。東京でも九州でもどこでも夫と妻の差の方が激しい。しかも、例えば働いている時間や収入を揃えてもまだまだ差がつく。なので同じだけ働いていて同じだけ給料があるのに、妻の方が圧倒的に家事・育児やっているということになる。『それも問題にしないで何をやっているんだ』というのが、研究者の共通の理解」
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