初年度目標150万人→100万人、173億円赤字でスタートの沖縄「ジャングリア」浮上への打開策は「地元企業にまだ恩恵はないが、踏ん張ってほしいと思っている」

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■総工費700億円と173億円の赤字…公的マネーも投入された背景

ジャングリア沖縄
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 沖縄北部の自然環境を活用し、国内外から観光客を呼び込むことで地域経済の活性化を目指して作られたジャングリア沖縄。総工費はおよそ700億円にのぼる。事業をめぐってはクールジャパン機構(官民ファンド)が森岡毅氏が率いるマーケティング会社『刀』に80億円を出資したほか、沖縄振興開発金融公庫(政府系金融機関)が30億円のつなぎ融資をする方向で、公的マネーも投入されている。 

 しかし、初年度の来場者数は目標として掲げていた150万人に対し、およそ延べ100万人にとどまった。初年度決算では、運営会社の最終赤字は約89億円、親会社の最終赤字は約173億円となっている。東京ディズニーランドやUSJといった都市部のテーマパークが初年度から1000万人規模の来場者を集めていることと比較すると、厳しい立ち上がりとなった。

 この状況について、明治大学兼任講師でテーマパーク経営を研究する中島恵氏は、「東京や大阪のいい立地に作るテーマパークと違って、地域活性化が必要なエリアに集客施設を作り、人口が少ないところに遠方から客を呼ぶという非常に難しいビジネスモデルだ」と背景を説明した。

 現状のジャングリアが抱える課題について、沖縄在住で実際に子連れでパークを訪れたという営業コンサルタントのTAKA氏は、「歩く距離が長いと率直に感じた」「小さい子どもが乗れるアトラクションが少ない」と自身の体験を振り返った。「途中に見られるものや、子どもの興味を惹くものがあった方がもっと楽しめた」といい、午後から半日程度の滞在で、実際に乗れたアトラクションは2つだけだったと明かした。

 地元での受け止め方についても、「ジャングリアのおかげで宿泊が増えた、売り上げが上がったといった恩恵はそこまで感じていない」とする一方で、「地元の企業からすると、やんばる(山原)という地域に大きいテーマパークを持ってきてくれたことには、すごく感謝している。恩恵は受けられていないが、なんとか踏ん張ってほしいという声は聞いている」と明かした。

 2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏は、地方にある海外の遊園地を例に挙げ、「人件費が低い。入り口に人がいるだけで、あとはほぼ何もしないようなものだと利益率が高くなるが、ジャングリアは従業員が1000人もいて多すぎる」と指摘。「どんな知らないところでも、行ってみてアトラクションを何個か乗って時間が過ぎれば『楽しかったよね』となる。問題は半日で2つしか乗れないことだ。1時間おきに1つずつで5、6個乗れたら満足なのに、3時間歩いて1つだから不満になる。(来場者の)人数が多すぎるのが問題だ」との見方を示した。

 プロスケーター・安藤美姫氏は、レゴランドやジブリパークといった他の施設と比較し、「ただ歩いていても楽しい空間というのが、ジャングリアにはまだないのかなと思う。ジャングリアはただ森があってという感じで、世界観がまだ表現できていない」と問題提起した。「沖縄に旅行に行くメリットは自然を楽しむことだと思うので、沖縄の良いところを取り入れながらやるべきだったのでは」と語った。

 近畿大学情報学研究所所長・夏野剛氏は、沖縄にある別の施設「ナゴパイナップルパーク」を挙げ、「施設費は多分10分の1以下だと思うが、なぜか恐竜がいてネタになっていて面白い。カートに乗ってぐるぐる回って2時間で終わりだが満足度は高い。年間60万人も入っている」と説明し、「(パークとして)バランスを整えるということがすごい大事だ」と主張した。

■夜間営業へのシフトかVIPモデルの導入か…浮上する打開策
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