■「痛みでしかわからせてあげられない時期がある」当事者父子が語る体罰のリアル
子どもが10歳になるまでに50回以上叩いた経験を持つ村上こうじさんは、「言葉でわからない年齢というのは必ずある。やはりそこで痛みでしかわからせてあげられない。子どもの時に『これやっちゃダメだよ』と言葉で注意するよりも、痛みの方がわかる。痛みを与えることでこれは絶対やっちゃダメなんだということが身につく」という考えのもと、しつけを行ってきたと説明する。
ただし村上さんには自身の中でのルールがあった。命に危険が及ぶこと、他人に迷惑をかけること、食事のマナーなど人生の礼儀にかかわること、この3つを破った場合に限り、事前にそのルールを子どもに伝えた上で実行していたという。「いきなり振りかぶって殴るようなことはしなかった」とも述べる。
その教育を受けて育った次男のSONAさんは、「靴を揃えてない時に、父親が来た時には絶望感があった。そこで『グー・チョキ・パー』から罰を選ばせられた。1日に1種類しか選べないという形だったので、ゲーム感覚といってもいい感じでした」と当時を振り返る。そして、「その時にあったしつけは、今になってすごくためになっている。間違ったことではなかったかなと実感している」と語り、自分に子どもができた際も同様のしつけをしようと考えていると明かした。
社会活動家・山本昌子氏は、SONAさんの言葉を受けつつも、「叩かれたことで、(ダメなことだと)理解したと思っているかもしれないけれど、本当にそれは会話や時間をかけても理解できなかったのか」と疑問を呈した。また、自身も暴力のある環境で育った経験があるとした上で、「周りの人に、『それは殴るではなく、抱きしめるのではダメだったのか』と言われた時にすごく考えた。叩くことではなく、抱きしめるとか説明とかのリカバリーが大切」と述べた。
■「代替案が広まっていないのに、暴力なんか良くないよと言われても…」
