「ターコイズブルーの表現で苦労しました」原作者とアニメ製作陣が語る『性別「モナリザ」の君へ。』インタビュー

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——作中でターコイズブルーがキーポイントになると思うのですが、色を実際に映像で表現する際に、皆さんで悩んだりしたのでしょうか?
 
久保田:そうですね。吉村先生がどう思われたかはわかりませんが、僕らの中では大分苦労しました。ブルーにもいろんな色があるから、『モナリザ』のターコイズブルーってどれなのだろう、とか。僕らが肉眼で見ているものと、映像になったものとでは、どうしても色が違ってしまいますしね。

 ですから、色の違いが面白いのかなとか、みんなでワイワイと考えながら映像にしました。……吉村先生、実際にご覧になってどうでしたか? 「違うよ、もっと緑だよ」とか思いませんでした?

吉村:いえ、まず自分で塗っている色と、(印刷されたコミックの)紙での色が違うんですよね。さらに電子書籍での色も違うんですよ。紙だとちょっと落ち着いた色になっちゃうとか、電子書籍だと発色が良くなっちゃうとか。私の中で原作はそもそもバラバラのターコイズになっているので、アニメでどんな表現になるんだろうと、本当に楽しみにしていました。

久保田:そこは「みんなで信じた色でいこう!」ということになりました(笑)。一応、原作本のカラーに近い色を出せるようにと狙っていましたが。

吉村:輝かしさが素敵でした。すごかったです。

久保田:映像だと、モニターで光っちゃうから違うんですよね。

椛嶋:カラーコードを限定していないからですかね。ティザーPVのブルーのテイストも、ちょっとターコイズだったり、グラデーションになっていたりして。

久保田:まあそこは多少違いがあってもいいかなと(笑)。映像の中ではいくつかキーポイントでこの色が出てくるので、どこで出てくるのかなと原作のファンの人たちは思ってくださるだろうと。どういう風に色を扱うのかということを楽しみにしてもらえるといいなと思います。

——続いて吉村先生に伺いたいのですが、制作のオファーがあった際のご感想はいかがでしたか?

吉村:さっき椛嶋さんもおっしゃっていましたが、原作コミックの連載が終わって、多分最終の単行本が出るか出ないかぐらいの時に、担当さんから話を聞きました。私のところまで話が来るのは、結構確定してからじゃないと私のぬか喜びになるので(笑)、本当に後のほうでお話をいただいたんですよ。

 だから、私としては結構頑張って描いたけど、アニメ化まで繋がらなかったなと。ちょっとションボリじゃないですけど、その時には知り合いの作家さんの作品のアニメ化も発表されていたので「いいなー、私はそこまでできなかったか」と思いながらも、最終回の単行本を出す形になっていたので、お話をいただけてめちゃくちゃ嬉しかったです。「よかったー!」と。

 実はその前にも、5巻とか結構前の巻を出した頃に、アニメ化はどうだろうという話を担当さんとしていたんです。でも「原作の終わり方がわからないとアニメ化は着手しにくい」ということをアニメ制作サイドが言っていたと聞かされて、確かにそうだよなと思っていました。

 で、実際に連載が終わってもお声がかからなかったなとションボリしていたので、本当に椛嶋さんと久保田社長には足向けて寝られないです(笑)。ありがとうございます。

椛嶋:こちらこそです。

——では最後に、アニメ『モナリザ』を楽しみにしているファンに向けてメッセージをお願いいたします。

吉村:はい。アニメ化していろんな方に見ていただけると思うのですが、多分原作を知らない方のほうが多いんじゃないかなと思うんですよ。ですが、アニメから入ったとしてもすごく魅力的になるように、シナリオだったり美術だったりで頑張っていただけているなと思うので、「知らないけど何だろう」と思って見ていただけると嬉しいです。

久保田:原作のファンの方たちにはアニメを見て、ひなせやしおり、りつといったキャラクターたちがどう動いて、声を出しているかということをまずは感じてもらえればと思います。アニメーションというのはやっぱり音——セリフや劇伴——で時間が過ぎていくので、そこを我々がどういう風に表現していきたいかが伝えられるといいなと。

 皆さんが想像していたように、キャラクターが動いて声を出すということは、多分すごく喜んでもらえることだと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

椛嶋:どの時代に見ても、国籍とか性別とかは関係なく、普遍的に大事にしたい感情とかは皆さん共通ですよね。それを大事にしたアニメーションになっていくと思うので、本当にいろんな人に見ていただければなと思っています。どうぞお楽しみに。

 原作コミックが持つ色彩や感情の機微などを大事にしつつ、アニメ化が進んでいるという『モナリザ』。まだ制作発表が行われてから日も浅く、放送日や放送局も明らかになっていないが、期待して続報を待ちたいアニメとなりそうだ。

テキスト/リューヤ
(C) 吉村旋/SQUARE ENIX・性別「モナリザ」の君へ。製作委員会
※吉村旋氏の「吉」は、正式にはつちよしの字

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