——高校生だった咲太も大学生になって、徐々に大人になっていくわけですが、『青春ブタ野郎』シリーズ全体を通じて高校生や大学生の心情にとても寄り添った作品だと感じています。最後に石見さんが考える「大人になること」とは、どういうことかを伺えますか?
石見:大人になること……難しいですね(笑)。子どもの頃は時間が経つのが遅く感じて、大人になればなるほど時間が早く過ぎ去っていくという感覚があると思うのですが、子どもは毎日いろいろなことを感じて大きく感情が動くから長く感じられるけれど、大人はある程度のことを経験しているから感情が動くことが少なくて、あっという間に感じるという話を聞いたことがあるんです。
——たしかに、大人になってからの1年と子どもの頃の1年は密度が違うと感じますね。
石見:あえて自分が新しいことをしようと思う選択をしない限りは、教えてもらったことが溜まっていって、徐々にその経験を教えていく立場になると言いますか。
こういうことをしてもらっていたから、(子どもの頃に)不自由なく生きてこられたのだなって気づいて恩返ししたいなと思う瞬間とか、大人の目線を知れたときとか、そういうことがなんとなく大人なのかなって私は思います。
——たしかにいずれ誰にでも訪れる瞬間ですよね。ありがとうございました!
シリーズを通じて思春期症候群と向き合ってきた咲太が、本作ではどのように美織と、そして自らと向き合っていくのか。その行方を劇場で見届けてほしい。
取材・撮影・テキスト/kato
(C)2025 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project
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