しかし、そんな美しい岩塩坑には悲しい歴史もあった。礼拝堂の中で伊達は「このヴィエリチカ岩塩坑。ユダヤ人が強制労働させられた場所でもあると」と切り出し、「この教会はそれよりずっと前にできてるはずですけど」とした上で、「どういう強制労働をさせられてた、どういうところを掘らされてたのかなっていうのは、ちょっと気になりますよね」と疑問を口にした。
ガイドのミハウ・ムウィンスキさんは「1944年、この岩塩坑には、飛行機の部品や弾薬を作る秘密の工場がありました」と説明。「そこでは、近くの収容所にいたユダヤ人やポーランド人らが、1500人も強制労働させられていましたが、多くの方は、命を落としています」と明かした。話を聞いた伊達は目を伏せ、深く息を吐いて「働いてた人たち…」とつぶやいた。
ソ連の侵攻を受けてナチ・ドイツが撤退を迫られると、強制労働させられていた人々は他の収容所へと移され、その過程で多くの人が命を落としたという。伊達は「後でお前ら『そんなことしてたのか!』って思われたくなかったってことでしょ、要するに」と語り、「だから悪気があったっていうのは、元々分かってて、強制労働させてたんだね」と、前週に訪れたアウシュビッツで見たナチ・ドイツの証拠隠滅とも重なる構図に言及した。
この回の前半では、2人が訪れた古都クラクフにも、ナチ・ドイツの影が残っていることが紹介されていた。11世紀頃から国王が暮らし、ポーランドの政治や文化の中心だった城は、第二次世界大戦中にナチ・ドイツに占領され、統治を指揮する総督府が置かれた。伊達は「我が国のお城を、他国に占領されて、とんでもない屈辱だよね」と語っていた。美しい世界遺産の数々にも、戦争の傷跡が刻まれていることが伝えられた。
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