
国内のしょうゆの出荷量が年々減少する中、老舗メーカーが打ち出したのは、伝統のしょうゆづくりを間近で学べる無料の工場見学です。海外からの観光客の人気も集めていて、売り上げの拡大につながっています。
英語での見学にも対応
笛木醤油 12代目当主
笛木吉五郎さん
「これは麹(こうじ)モルトです。見たことがありますか」
江戸時代からの237年の伝統を持つしょうゆ蔵が運営する「金笛しょうゆパーク」。
木おけで仕込む、日本の伝統的なしょうゆ造りを無料で学ぶことのできる工場見学を、多い日には一日12回開催していて、国内外から人気を集めています。
木おけの中のもろみを混ぜて発酵を促す「かいつき」の作業など、参加者はここでしかできない貴重な体験をすることができます。
英語での見学にも対応していて、この日はハワイからの観光客の団体が参加しました。
見学を終えた参加者の買い物かごには、たくさんのしょうゆがあります。
ハワイからの参加者
「日本の伝統的なしょうゆは、時間をかけて造られているのでおいしいです」
「ポケや刺身、さまざまな日本料理に使います。しょうゆの味はハワイのものと日本で全然違います。日本のしょうゆはとてもおいしい」
工場で造ったしょうゆを使った食事や、買い物を楽しむことができます。
一般的なしょうゆは、発酵期間がおよそ半年。一方、こちらのしょうゆは、1年~3年かけてじっくりと熟成させることで、まろやかな味わいに仕上げるのが特徴です。
50年ぶりに導入の機械も
しょうゆの市場は縮小が続いていて、出荷量は2002年以降、年間100万キロリットルを下回り、減少傾向にあります。
こうした状況を打開しようと、笛木醤油では7年前にしょうゆパークをオープンし、それまでほとんど受け入れていなかった一般客に工場を開放しました。
見学者は年々増加し、パーク全体の昨年度の売り上げは、前の年の1.3倍以上に伸びたといいます。外国人観光客に向けた商品も開発。
笛木吉五郎さん
「インバウンドのお客様を取り込むために、新しい紙パックの充填(じゅうてん)機械を4月に入れて、(紙パックのしょうゆ)を販売して半年くらい。売り上げはすごく伸びていますね。当初の予想より非常に需要が高いので、今、充填が追いつかないくらい」
ビンだと割れるため、50年ぶりに導入した機械には2億円を投資したといいます。
国内のしょうゆ蔵は現在およそ1000。毎年およそ20蔵が減少し、日本の伝統的なしょうゆ造りは厳しい状況に置かれています。
12代目の吉五郎さんは、体験を通じて、その価値を世界に伝えていきたいと話します。
「今年は年間インバウンドのお客様1万人の方に工場見学に参加していただけるように、今、体験・ワークショップを拡充していって、私も自ら英語を使ってしょうゆ造りを情熱的に伝えていき、伝統的な木おけ仕込みのしょうゆを世界に発信していきたい」
(「グッド!モーニング」2026年10月26日放送分より)
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