■「隣人愛」で分断を乗り越える、元中学教師が見据える政治の原点
共和党の牙城・テキサス州で勝利を決めたタラリコ候補。神学校出身の元中学校教師という異色の経歴を持ち、キリスト教の奉仕の精神を政治理念に掲げ、保守派との共通点も訴えながら若者をはじめとする幅広い層から強い支持を集めた。
「11月3日、私たちは並外れたこと、歴史的なことを成し遂げます。この州の一党支配の30年を終わらせます」(タラリコ候補・10月15日)
「私たちは党派を超えて協力できる状態に戻るべきです。スタジオの演出を見てください。線引きはうんざりだ。『左vs.右』『青vs.赤』『地方vs.都市』。アメリカを破壊している唯一のマイノリティーは超富裕層達です。バイデン氏のように南部国境で期待を裏切った民主党員は名指しで批判します。テキサスには国境警備が必要です。地域を守るために共和党とも協力するつもりです」(10月14日)
タラリコ候補が支持を集めた理由について、三牧氏は「いろいろな理由があると思うが、やはり中学校の教師として、学校教育や医療の問題などをもっと政府や州が支えなきゃいけないのに、みんな自助でやっていることを問題に感じて、根本的に問題解決するのは政治家だと政治を志した。テキサスの人たちがどういうことに困っているのかが彼の原点にある」と説明。
さらに、タラリコ候補のバックグラウンドが保守層へのアプローチにおいて大きな役割を果たしていると語る。
「牧師になるために勉強していて、彼自身は非常にリベラル。ジェンダー平等や、貧困救済・社会保障を充実していきましょうという点においてもリベラルだが、それをキリスト教の隣人愛の言葉で語る。『キリスト教で隣人が困っていたらどうしますか』と、これは保守の人にも届く。タラリコ候補も演説においては、決して共和党支持者やトランプ支持者を排除するような言説ではなく、『みんな困っている人を助け合いましょう』という形で包摂的なメッセージを届ける。分断されて、自分の生活も良くならないという人たちに非常に届いている」
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