「市民が集まればNOを突きつけられると証明」中間選挙を分析
今回の選挙で大きな存在感を示した、実業家のイーロン・マスク氏。仲たがいしていたはずの関係から一転、再びトランプ氏と親密になった。ニューヨーク・タイムズなどによると、共和党を支援する団体などに約700億円超を献金したという。
しかし今回の選挙では民主党が大躍進。これを受け、三牧氏は次のように分析する。
「アメリカの政治史上でも未曾有のお金を使って、しかも(共和党が)この負け方をした。今回の有権者の争点は物価高と政治の腐敗で、より直接的には政治権力とビジネスの融合、トランプ大統領が政治権力を使って資材を蓄積しているのではないかということが争点だったので、まさにこのテキサス州の結果は、お金と結びついた政治権力に対して市民が広く集まれば、ちゃんとNOを突きつけられるんだということを示した選挙だった」(三牧聖子氏、以下同)
ジャーナリストの浜田敬子氏も「お金で民主主義を買おうとしたけれども、それが多数決によってちゃんとストップさせられたことはすごく大きい」と語る。またマスク氏については、タラリコ氏の「唯一のマイノリティが超富裕層」という言葉を紹介しつつ、「物価高によって、より皆さんが腹落ちした。すごく『そうだな』と思って今回票を投じたのかなと思う」と分析した。
三牧氏は、富の集中をめぐる問題にも踏み込んだ。「トランプ政権も選挙戦中は『私は庶民のための政治をします』と言っていたが、大統領就任式の最前列に座っていたのがマスクさんとか富裕層だった」と指摘し、「庶民のための生活をやってくれると思ってトランプ大統領を選んだが、『騙された』ということで今回さらに民主党の方に(票が動いた)」と語る。
今回、議会に送り込まれる民主党議員の特徴についても、「基本的に大企業やロビー団体からお金をもらわず、小口献金とボランティアで戦う人たち。おそらく政治界に入ってからも、ロビー団体ではなく市民のための政治をするという決意のもとに入っている」と説明。「アメリカと政治とお金の問題はすごく根深い。ただ、それを問題視して、市民のための政治を作ろうという人たちが今回結構な数、議会に送り込まれることになりそうだ」と三牧氏は述べる。
「重要な局面で歯止めの効果も」過半数獲得の民主党に期待感
