近年アメリカでの総合格闘技(MMA)の人気を受け徐々に勢力を拡大している団体「ベラトール」の主要ナンバー大会などが、「abemaTV」で中継されることが決定した。
6月末に石井慧VSランペイジ・ジャクソン戦をメインにすえた『DYNAMITE2』に続き、初のナンバー大会中継となる『ベラトール158』を皮切りにナンバー大会全てがこれから生中継で放送されることは日本のMMAファンにとっては朗報といえるだろう。
『Bellator MMA』=「ベラトール」は、2008年に設立。当初はトーナメント戦中心に開催する不定期大会がメインだったが2011年にアメリカの巨大メディア企業バイアコム傘下になり規模を拡大して来た。やや競技化して来たUFCに比べると、ベラトールのファイターは荒削りで荒々しいイメージもあるが、派手なKOシーンや本格的な殴り合いを好むファンには魅力的な試合展開が多い。
今回の『ベラトール158』では13試合中で実に8試合でTKOもしくはサブミッションで1本で決着している点でも、この大会のカラーを垣間見ることができるだろう。
選手もユニークなキャラ立ちした選手が多い、例えばメインカードに登場したイギリス人「MVP(マイケル・ヴェノム・ペイジ)」ことマイケル・ペイジ。全くガードなしの無防備な構えから瞬殺する当て勘の良さや、サングラスで踊りながら入場する人を舐めたようなパフォーマンスも魅力だ。
今回の試合でも、日本でもお馴染みシュートボクセ出身のベテラン・ブラジル人ファイターのエヴァンゲリスタ・サイボーグをフライング・ニーで粉砕しキャリア11勝、負けなし。これで過去の戦績KO8回、一本勝ち3回とフィニッシャーとしても実力も確かなもので、ウェルター級タイトルも射程圏に入ってきた。
リングインには、サッカー「EURO2016」のアイスランド代表を彷彿とさせるクラップで煽り、勝利後には、アメリカで大人気の「ポケモンGO」パフォーマンスとキッチリトレンドも取り入れ最後まで観客を魅了した。
認識的にはUFCに次ぐ「第2の団体」というイメージの「ベラトール」だが、欧州やロシアなど各国のまだ見ぬ強豪から、実績ある元UFCファイターまで多彩な選手たちが集まり始め、いよいよ無視できない一大勢力となりつつある。
次回の「ベラトール159」は7月22日アメリカ・カンザス州で開催される。