7月24日アメリカ・シカゴで開催された『UFC ファイトナイト・シカゴ』のメインカード、元女子バンタム級王者、ホリー・ホルム(ランキング2位)対ワレンチナ・シェフチェンコ(ランキング7位)は、判定3-0でシェフチェンコが勝利した。

キックボクシング対ムエタイというスタンド系同士の打ち合いも期待された対決。ランキング2位のホリー・ホルムにとっては総合格闘技10連勝無敗で、タイトルを失ったミーシャ・テイト戦で初黒星を付けられ、再起をかけた重要な試合。一方のワレンチナ・シェフチェンコも同階級7位とタイトルが射程圏内に入り、元王者を倒し一気に挑戦権をたぐり寄せるために負けられない試合だ。

1ラウンドは、互いにサウスポーとの両者がスタンドで探りあう展開。ホルムがローキックやジャブ、関節蹴りを織り交ぜた攻撃に対して、シェフチェンコも速いローキックで返していくが、距離を詰めホルムのカウンターでのワンツーがヒット。序盤にテイクダウン、金網に押さえ込んでの膝蹴りなどで試合の主導権を握る。

2ラウンドは緊張感溢れる打撃勝負。お互い得意とする蹴りとパンチを織り交ぜた派手な打ち合いとなるが、お互い決定打に欠け膠着状態になるも、カウンターなどで有効打をみせたシェフチェンコが打撃数で徐々にホルムを上回り始める。

3ラウンドも、距離を保ちヒットアンドアウェイの攻撃を試みるホルムに、シェフチェンコがテイクダウンを奪い、サブミッションでの強さも発揮。ケージ際でのグランドの攻防でホルムが目尻を切り、パウンド、肘などを打ち込まれる。

4ラウンドに入ると、スタンド勝負でもシェフチェンコが優位に試合を進めることに。ホルムの攻撃に呼応する形で、的確にカウンターで当て始める。シェフチェンコは、遠目の距離と、素早い接近を使わけながら、有効打の山を築いて行く。最終5ラウンドも1ラウンド同等のハイレベルの打撃戦となるが、派手なボディへの強烈なキックなどを放つホルムに対して、アフターで有効打を稼ぐシェフチェンコ。

当初「スタンド対決」と注目されたカードだが、打撃戦での有効打の多さに加え、3つのテイクダウンなどグランドでもトータルの強さをみせたシェフチェンコが、3-0(全ジャッジが49-46)の判定で勝利した。

今回元王者との対決に競り勝ったシェフチェンコは、リング上で現王者アマンダ・ヌネスとのタイトル戦を要求。3月に現王者ヌネスに判定負けしたもののフルラウンドまで持ち込み互角の試合をしている彼女だけに、今回の勝利を受けタイトル挑戦権に自信を持って名乗りを上げた。

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【生中継】UFC 201