7月30日ジョージア州アトランタのフィリップス・アリーナで開催された「UFC201」のメインカード、UFCウェルター級タイトル戦、王者ロビー・ローラー対挑戦者タイロン・ウッドリー(ランキング4位)は1R2分12秒TKOでウッドリーが勝利し、新王者が誕生した。
アメリカントップチームの同門、共にStrikeforceなどの他団体を経験しUFCへ参戦した苦労人、年齢34歳の遅咲きなど共通点も多いあったファイター同士の対決。王者戴冠後、全てを出し切るようなドラマティックかつ壮絶な死闘を繰り広げてきたローラーへの人気は絶大で、試合開始から「ローラーコール」が巻き起こる。
1R、お互い距離を取りながらの探りあい。手の内を知り合う両者だが、ウッドリーが積極的に左フックから、ケージに詰める仕掛けに対し、ローラーは距離を取りながら様子を伺う展開となったが、ブレイク後積極的に詰めたウッドリーのオーバーハンドライト・ライトがローラーを捉えKO。その打たれ強さから折れないフルラウンド勝負が真骨頂だったローラーもウッドリーの踏み込んだ渾身の一撃に沈んだ。
これまでのローラーの試合展開を考えると余りにもあっけない幕切れとだが、同門対決を征したタイロン・ウッドリーが第11代IUFCウェルター級チャンピオンにローラーはケガでの試合延期を含め約1年8ヶ月続いた王座から陥落した。
34歳にして人生初のタイトル奪取となったウッドリーは「(キャリアの中で)ナーバスになった時もあったが、やっとベルトを巻くことができた、家族や応援してくれた人に感謝したい」とリング上で母親や家族と抱擁、キャリア初となるタイトル獲得を喜んだ。一方の敗れたローラーは「ガードを飛び越えてパンチが来た」と一瞬で決まった試合を回想するも、試合終了後には握手でウッドリーの勝利を祝福した。
安定政権が予想されていたローラーの王座陥落を受け、UFCウェルター級のタイトルを巡る争いも激化。勝利したウッドリーは、次戦ここ4年負けなし7連勝中のランキング1位のスティーヴン・トンプソンと対戦することが濃厚だが、昨年敗戦しているローリー・マクドナルド(ランキング2位)、ローラーとの再戦なども含めタイトル防衛に向け今後も厳しい戦いが予想される。また出場停止開けのニック・ディアスや、長期休養から復帰の見込みの元絶対王者、ジョルジュ・サンピエールなど新旧の強豪が入り乱れ混沌としたタイトル戦線を迎えそうだ。
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— UFCジャパン (@ufc_jp) July 31, 2016
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