市川海老蔵さん暴行事件や六本木クラブ襲撃事件などで社会にその名をとどろかせた"半グレ集団"「関東連合」。かつて六本木や西麻布で幅を利かせた「関東連合」は、対立する相手を金属バットなどで襲撃したり、時には暴力団とも抗争を起こすなど、"何でもあり"の集団だったという。

 その元リーダー・柴田大輔氏、37歳。関東連合から脱退後、会社を立ち上げ、さらに「工藤明男」名義で関東連合の活動などを明かした本を出版している。

■お酒を強要 "怒ると思います"

 2010年に起きた、市川海老蔵さんが西麻布の飲食店で暴行を受け、顔面骨折など全治6週間の大けがを負った事件。傷害容疑で逮捕されたのは元関東連合のメンバーだった。当時の状況について、柴田氏は著書『いびつな絆 関東連合の真実』に「私は事件当日の現場の様子を本人たちから聞いている」と綴っている。

 事件は泥酔状態の海老蔵さんが元関東連合のメンバーにお酒を強要したことが原因とされている。柴田氏は「みんな礼儀正しいです。みんな、僕とはまた別の意味で"縦社会"で生きている。何か失礼なこととかが無ければ礼儀正しく接するが、さすがに灰皿でテキーラを飲まされたり、髪の毛をつかんで飲め飲めとやられたら、怒ると思います。」と語る。

■"女の子を使って色んな人脈を築いていった"

 関東連合は元横綱・朝青龍による傷害事件にも関わるなど、六本木や西麻布界隈を仕切る存在となったが、彼らはなぜ夜の街で暗躍することができたのか。

 柴田氏によると、関東連合のメンバーは、IT企業の経営者たちが出資したバーなどに出入りし、彼らと交流するとともに、さらに芸能界とのつながりも深めていったのだという。そのキーマンは関東連合OBの"K氏"。

 柴田氏の著書『聖域 関東連合の金脈とVIPコネクション』によると、「K君は、僕たち関東連合が渋谷や六本木に進出する足掛かりとなったパイオニア的先輩で、芸能、クラブ、不動産といったあらゆる業界の人脈を僕たちにつないでくれた恩人」とある。

 「芸能界の入り口はやっぱりK君です。K君がすでにAVの事務所をやっていて、女の子を使って色んな人脈を築いていったっていう背景がある。」

■"関東連合を利用する人たちがいた"

 関東連合の芸能界との関係は、芸能事務所社長などのボディーガードや運転手からスタート。"芸能人"そのものとの交流が深まったのは、暴力団への利益供与を禁止する「東京都暴力団排除条例」、いわゆる"暴排条例"が制定された2011年前後だという。

 「僕らの時は、運転手とかボディーガードとかそういうのをやっていただけでそこ止まりです。関東連合=芸能人・芸能界、っていうのはちょっと大きくまとめられちゃってますけど。僕より上の世代は芸能人とは付き合ったりしないです。関東連合って、暴力団でもなければ、海老蔵事件の前までは"町のギャングスター"みたいな感じで。町の成金の人たちや芸能人の人たちも連れて歩いたり、かわいがっていると顔が立つみたいに、恰好がつく。」

 と、半グレ集団"という立ち位置の関東連合を利用する人たちが大勢いたことも示唆した。


・続編「関東連合の元リーダー「もし自分の子供が入りたいと言ったら止める」 六本木クラブ襲撃事件を語る」はこちらから

(C)AbemaTV

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