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 東京都新宿区。都庁を有する、東京都政の中心地だ。また、アジアを代表する繁華街・歌舞伎町があり、人口およそ34万人のうち10%以上が外国人という、国際都市の一面も持ち合わせている。

 そんな新宿区で"政務活動費ゼロ"を目指す若手区議がいる。現職最年少の伊藤陽平区議会議員(29歳)だ。

「若い世代の政治参加、若い世代はやっぱり考えていることも違う。そういった声をどんどん届けていきたいと思って。まだ選挙にも行っていない子どもたちの世代まで責任が持てる区政を作っていきたいと思っている」。

 そんな伊藤議員の活動拠点は、パソコンと書棚だけの8畳の部屋。事務所はない。

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「事務所はいらない。スマホが事務所みたいな感じなんで。スマホに全部入ってる。(ほかの議員は)事務所で色んな相談を頂くということがあると思うが、私の場合はスマホを取り出してそこでメッセンジャーでやり取りをして、それが実際、議会で私の発言になっていく」。

 60代が中心の新宿区議会で、若者向けの政策を実現したいと立ち上がった伊藤議員だが、区議会の古い体質とアナログな設備に驚いたという。

「元々、議会とのやりとりで私が1番驚いたのは、最初FAXで全部連絡が来る。入った瞬間から変えてくれとごねて、それでもなかなか変わらなかったので、しょうがないからFAXをダウンロードできるアプリをインストールして、アナログなんだかデジタルなんだかわからない状況でした。1年ぐらい経ってやっと、FAXからメールに変わったと。今ではメールでやりとりができるようになりました」と振り返る。

 立教大学在学中だった21歳の時にウェブ制作やシステム開発を行うIT系の会社を設立した伊藤議員。元学生起業家という経験を活かし、ITを駆使して政治活動を行っていることから、"IT・ブロガー議員"とも呼ばれている。

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 ブログが市民との交流の中心になっており、区政の報告から自身のプライベート、さらに新宿の最新情報など、若者が興味を持つような内容を発信。

「ブログは365日、絶対に熱が出ても何があろうとも書くと決めてやっている」と力強く語る伊藤議員は、ブログやツイッター、フェイスブックなど、SNSを活用して区民の意見を吸い上げ、その声をもとに、議会でぶつける質問を考えているという。

 また、専門家とツイッター上につぶやかれた、"新宿"に関連するワードを分析し、"新宿の今"を知るために日々調査も行っている。

「やっぱり課題を発見するっていうのは政治家の重要な仕事。それに対して何ができるかというのを具体的に考えていくというのは必要だが、まずそのきっかけとして非常にいい方法かなと思う」と、ゆくゆくは調査・分析のプログラム作成にも関心を示す。

 スマホやタブレット向けのアプリなどを開発している会社を訪問、"人工知能"を使った翻訳システムを体験した伊藤議員。「こういったシステムを活用することでコストダウンが見込めるということであれば積極的に採用していくというのもいいんじゃないか」と話し、観光地として外国人観光客から人気の新宿で、最先端の翻訳システムによる財政削減も考えている。

 そんな伊藤議員は、新宿区の未来について「とにかく新しいものがどんどん入ってくることが非常に重要だと思う。若い世代や子どもの意見がこれから大切になってくると思う。気軽に区政に参加できて、新しい話もどんどん取り入れられるようになるとどんどん新宿も良くなっていくと思うので信頼される新宿区政にしていきたいと思う」と力を込めた。

AbemaTV/AbemaPrimeより)

(C)AbemaTV

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