毎回、後楽園ホール大会が超満員となっている人気立ち技格闘技イベントKrushが、2017年最初の興行で新たなチャレンジに出た。

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(記者会見にて。初のメイン、強豪外国人との対戦に燃えるKANA。)

 1月15日の後楽園大会、そのメインイベントで行なわれるのはKrush女子タイトルマッチ。王者・KANAにオランダのメロニー・ヘウフェスが挑む一戦だ。

 これまで、女子王座戦がダブルメインの1試合目として行なわれたことはあったが、今回はダブルメインの2試合目、つまり最終試合“大トリ”を女子が任されたことになる。

 これはKrushの歴史で初めてのこと。しかしチャンピオンであるKANAは、歴史を塗り替えるだけの存在だと言える。

 アマチュア大会で優勝し、プロデビューを果たすと圧巻のKO勝ち。観客にも関係者にも「これはモノが違う」と絶大なインパクトを与え、なんと4戦目でベルトを巻いてしまった。しかも、王座決定戦の相手は他団体で王者経験のあるベテランの紅絹。KANAの試合には、常に驚きがつきものだと言っていいだろう。

 今回の試合は7戦目。女子というだけでなく、これほど短いキャリアでメインに出場できるということ自体も快挙だ。とはいえ、女子メイン実現はKANA自身のアピールによって決まったこと。ただ単に「やるだけ」で満足というわけではない。KANAの魅力は“倒す闘い”ができることであり、KOへのこだわりを強く持っていることなのだ。

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(今大会のポスター。KANAが大きくフィーチャーされている。 (C)Good Loser)

「勝つのは大前提。その上でどんな勝ち方をするかが大事だと思います。興行はお客さんあってのもの。メインイベンターにはお客さんが求める試合をして勝つ責任がある。お客さんが求めているのがどんな試合かと言ったら、絶対的なKOだと思う」

 試合への意気込みを、こう語ったKANA。対戦相手のメロニーはオランダで数々の強豪を輩出したマイクスジムの選手で、キャリアは31戦とKANAより上。総合格闘技の経験もあるパワーファイターだという。KANAによっては未知の相手だが、ヨーロッパの強豪と闘いたいというのもKANAの希望だっただけに、メイン登場と合わせてモチベーションは高まりきっているようだ。

 ここで観客を満足させる試合ができれば、「KANAの試合はメイン」が当たり前になってくるだろう。Krushを引っ張り、女子格闘技を引っ張るだけのポテンシャルが、KANAにはある。

 文・橋本宗洋

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