3月11日、「GAORA SPORTS presents『K-1 WORLD GP 2017 JAPAN ~第2代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~』4.22代々木大会・大決起集会!」と題したイベントが開催、多くのファンが観覧する中、同大会に出場するトップファイターたちが参加した。
(3月11日の決起集会に参加した選手たち)
この大会では、スーパー・バンタム級(-55kg)の第2代王者を決めるトーナメントを実施。イベントには日本人選手4人が登場した。
その中で最年長なのが、36歳の寺戸伸近。これまで数々のタイトルを獲得し、現在もKrush -55kgのベルトを保持している、この階級を代表する選手だ。
初代王座決定トーナメントでは悔しい思いをしている寺戸。殴り、殴られの“激闘型”だけに「トーナメントは向いてないなと思って、今回も断ろうかと」考えていたそうだが、「でも、俺が出ないと盛り上がらないんじゃないかと思って出ることにしました」という。
それだけ寺戸の試合が見ていて興奮するものなのは間違いない。「スイッチが入ったらガンガンいく」だけに圧倒的なKOもあれば、ダウンを奪われてからの大逆転も。そのため、身内からは「見ていてしんどい。もうやめてくれと言われる」とも。
そういう声を含め、寺戸は「今までは自分のために勝ちたいと思ってたけど、これからは応援してくれる人のために頑張りたい。人のために闘うほうが荷が重いですけど」とコメント。これまでとは違うスタンスで臨むトーナメントがどんな結果になるのか、注目したいところだ。
(2度目のK-1王座決定トーナメントに臨む寺戸)
その寺戸が決勝での対戦を予想しているのが、Krush -53kg王者の武居由樹。階級を上げての参戦だが、寺戸は「スピードとテクニックがあって、倒す力もある」と高く評価。ちなみに武居は1996年生まれの20歳で、トーナメント最年少。寺戸との決勝が実現すれば、16歳差の激突となる。
とはいえ、その他の選手も強豪揃い。武尊も所属するKRESTの石田圭祐は「寺戸選手はKrushのチャンピオンだけど、自分のほうが強い。たくさんの人が見ている前で倒します」と下克上を果たしての戴冠を予告。ボクシングを経て現役復帰となる久保賢司は「復帰を決意したのは、ジムやK-1を盛り上げるという気持ちから。でも今は全員ぶっ潰すという気持ちになってます」と語る。
外国人選手もあなどれない中、決勝に進出するのは誰か、そしてK-1王者の称号を獲得するのは誰か。ベテランから新星まで、スリリングな闘いが展開されるのは間違いない。
文・橋本宗洋