KO-D無差別級王座をかけたHARASHIMAvs竹下幸之介をメインに、戦国武将マッチ、「こたつ」の参戦など、3月20日のDDTさいたまスーパーアリーナ大会は豪華カード、異色カードがこれでもかと並んでいる。3月13日、大会会場で行なわれた記者会見で高木三四郎“大社長”が語ったように、まさにDDT20周年の集大成とも言えるマッチメイクだ。
そんな中、DDTらしさ満載、かつ危険なムードが漂っているのがDDTエクストリーム級選手権。王者・葛西純に佐々木大輔が挑む。王者が自由にルールを設定できるこの王座、今回は「セキチューpresents」として、ホームセンターの協力のもとで行なわれるハードコアマッチに。
(3月13日の会見で顔を合わせた葛西と佐々木)
ハードコアマッチとは、簡単に言えば凶器の使用が認められる試合形式。客席の椅子や運営本部席のテーブルなどが凶器になることも多い。そんな凶器=ハードコアアイテムを、今回はホームセンターが提供することになる。ホームセンターといえば多種多様、大小さまざまなアイテムが販売されているだけに、どれを使うかもセンスが問われる闘いになるだろう。
(13日に行なわれたのは大会会場での全体会見。多くの選手が集結し、決戦に向け気合いを入れた)
さいたまスーパーアリーナでの大一番に向け、“デスマッチのカリスマ”の異名を欲しいままにする王者・葛西が佐々木を指名する形で決まったこの一戦。人気ヒールユニット・DAMNATIONを率いる佐々木もカリスマと呼ばれていることから「カリスマは2人いらねえ」と葛西。デスマッチ、ハードコアマッチは得意中の得意だけに、会見では「リトルリーグとメジャーリーグくらいの差がある。家のリビングから家のトイレに行ってウンコするくらい楽勝」と独自の表現で語ってみせた。前哨戦では佐々木のコスチュームである革ジャンを奪い取り「ジェームス・ディーン、シド・ヴィシャス、甲本ヒロト、ギターウルフのセイジ、それに言いたかないけど大仁田厚。革ジャンは本物のカリスマしか着ちゃいけないんだよ」と挑発する場面も。
ここまで、やや押され気味に見える佐々木だが、葛西の印象を聞かれると「べつにたいしたことない」とコメント。試合そのものよりも、勝って自分にどんなごほうびを買うかを考えているという。曰く「最近50インチのテレビを買ったんですけど、もう慣れて小さく感じるので65インチを買いたい」。
凶器を使う闘いでは葛西に分があるものの、対戦相手をかく乱する佐々木のインサイドワークも一級品。ホームセンターのアイテムを使う試合形式で、その頭脳がフル回転することは間違いない。当日はどれだけ危険な闘いが展開されるのか。佐々木が勝った場合、本当に65インチTVを購入するのか。様々な面で興味が尽きない一戦だ。
文・橋本宗洋