全日本女子プロレス、スターダムなど、常に女子プロレスのトップ戦線で活躍してした高橋奈七永が2015年に旗揚げしたSEAdLINNNG(シードリング)に、大きな変化の時が訪れている。
(1月の後楽園大会。中島が電撃加入を果たした)
1月の後楽園ホール大会では、高橋とJWPからフリーになったばかりの中島安里紗が対戦。28分にも及ぶ激闘の末に高橋が勝利したが、試合後の中島が「勝つまで終われない。それまで高橋奈七永のプロレスを近くで見ていたい」とアピール。その場でシードリング入団が決定するというサプライズがあった。
両者は3月16日の後楽園大会で初タッグを組むことが決定。対戦相手はWAVE王者・水波綾とOZ王者・松本浩代のチャンピオンコンビだ。
「所属初戦で隣に立ちたかった。力を合わさて勝ちたい」と語った高橋に対し、中島は「そういうんじゃないんで」とコメント。あくまで“打倒・高橋奈七永”が目的のようだ。そのためにも、今回の試合では変化した自分を見せたいという思いもある。
(タッグ戦では大乱闘を展開した世志琥とSareee)
また、この大会のメインイベントでは、世志琥とSareeeのシングル対決が行なわれる。1月大会でタッグで対戦した2人は、パートナーそっちのけで大乱闘を展開。両者リングアウトという結果に終わっている。
その後、2人はSareeeのディアナ所属ラストマッチで対戦すると、Sareeeが勝利。韓国でのMMAデビュー戦をKO勝利で飾り、勢いをプロレスにも持ち帰りたい世志琥だったが、足元をすくわれた形だ。
今回はSareeeがシードリング入団を果たしての第1戦。シードリングの面々を「性格が難しい人たち」と言うSareeeは、20歳と若い自分が団体をまとめ上げたいとアピールする
対する世志琥は、因縁のリマッチに向け「純粋ぶってるところが嫌い。化けの皮をはがす」と宣言。同時に「メインで組まれた意味は理解してる。勝ってシードリングのトップに立つ」とも。
中島はJWPのトップを張ってきた、現在の女子プロレス界を代表する選手の1人。Sareeeは将来を嘱望される人気選手だ。そんな2人の新入団選手を得て、シードリングの戦力はかなりアップしたと言える。
ただし、それはリング上でのトップ争いが激化するということでもある。“喰いがい”のある選手がいれば、自然と他団体やフリーの強豪が参戦してくることにもなるはず。今後さらに戦線拡大していきそうだ。