3月19日の記者会見で、K-1の3.19さいたまスーパーアリーナ・コミュニティアリーナ大会におけるワンマッチのカードが1つ、発表された。
そのカードは、ライト級(-62.5kg)のタイトルマッチ。王者ウェイ・ルイにゴンナパー・ウィラサクレック(タイ)が挑む。
ウェイは2月の代々木大会で開催された王座決定トーナメントに出場し、見事に優勝。中国人初のK-1チャンピオンとなった。そのファイトスタイルは、中国武術とキック、ボクシングをミックスさせた独自のもの。攻撃力だけでなく試合運び、抜群の距離感とディフェンスの巧さも際立つ。
対するゴンナパーは、同じトーナメントのベスト4。準決勝敗退という結果だったが、1回戦では元スーパー・フェザー級王者の卜部功也からダウンを奪って勝利している。またK-1初戦では山崎秀晃にも勝利。“ムエタイ大魔神”とも呼ばれるムエタイ戦士。会見でも「ワンマッチなら誰にも負けない」と自信を見せた。
(この日の会見では、4月22日のスーパー・バンタム級王座決定トーナメントのカード変更発表も。久保賢司と対戦予定だったリャン・ボーユーが負傷欠場。代打で同じく中国のソン・ダーチェンが出場する)
実際、ウェイとゴンナパーはサウスポーという点で共通しており、またゴンナパーであればウェイに巧さ、試合運びで上回るのではないかという見方もできる。宮田充プロデューサーによると、ファンからもウェイvsゴンナパーが見たいという要望は多かったそうだ。
「挑戦者のゴンナパーは素晴らしい選手ですが、私が試合を支配して、自分の拳でベルトを守ります。防衛戦ではさらに進化した姿をお見せしましょう」
主催者を通じて、このようなコメントを寄せたウェイ。一方のゴンナパーは「前回はトーナメントに慣れていなかったけど、今回はワンマッチだから問題ない。いつもどおりにやればいいし、タイミングがあればKOも狙っていく」と語っている。また「日本にベルトを取り戻したい」という言葉も。
ゴンナパーはタイ人だが日本のジムに所属し、日本で暮らしている。それだけに日本への愛着もあるのだろう。
「K-1は日本の大会ですから。そのベルトは日本にあるべきだと思います」とゴンナパー。タイ代表、ムエタイ代表であると同時に日本のファンの期待も背負って闘うことになりそうだ。
文・橋本宗洋