3月20日、アオーレ長岡で、新日本プロレスのトーナメント「NEW JAPAN CUP」決勝戦が行なわれた。

夏のリーグ戦・G1クライマックスと対をなすとも言える、このトーナメント。1回戦から棚橋弘至、ケニー・オメガが敗退するなど大波乱だった今年、勝ち上がって決勝進出を果たしたのはバッドラック・ファレと柴田勝頼だった。

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ファレは超大型のパワーファイター、対する柴田は新日本を離れ、総合格闘技に専念していた時期もある。ケンカ上等な真っ向勝負が持ち味だ。それぞれの個性は、多くのファンが支持するところ。

そんな両者が、しかもトーナメント決勝という大事な試合でぶつかれば、激しい闘いになるのは当然のこと。ファレが場外戦も交えたラフファイトで柴田を攻め立てていく。

だが、柴田には“巨漢退治”の武器があった。バックに回り込んでのスリーパーホールドだ。かつてはアントニオ猪木が得意とした技であり、また総合格闘技を経験した柴田ならではの技だとも言える。

ファレの必殺技であるバッドラック・フォールをスリーパーで切り返し、ラリアットを食らってもスリーパーへ。ファレの体力を奪った上で、最後はもう一つの得意技、PKを思い切り蹴り込んだ。

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NEW JAPAN CUP優勝者には、IWGPヘビー級、IWGPインターコンチネンタル、NEVER無差別級いずれかのタイトルに挑戦する権利が与えられる。どのタイトルに挑戦するかを選ぶのも選手自身だ。

柴田が選んだのは、オカダ・カズチカが持つIWGPヘビー級王座への挑戦だった。

「約束がある」

そう柴田は言う。2014年2月、柴田の親友である後藤洋央紀がオカダに挑戦した際のことだ。後藤が敗れると、柴田がリングに上がり向かい合う。だがオカダは柴田の挑戦を受けなかった。簡単には挑戦させないことで、ベルトの権威を守ったのだ。

挑戦したいならNEW JAPAN CUPで優勝してこい。オカダにそう言われたことを、柴田は忘れていなかった。そして今、その「約束」を果たして優勝し、オカダに挑戦することになったのである。

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オカダは、柴田が新日本から離れていた時期に成長した選手。世代的に、柴田が新人だった頃の新日本は知らない。対する柴田は、旗揚げ当初から脈々と受け継がれてきた新日本イズムを愛する男。新時代のチャンピオンであるオカダとは好対照の存在だ。

「あいつが知らない新日本を俺は知ってる」と柴田。オカダとのIWGP戦は、互いのイズムをかけた大一番になる。

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