現地時間3月31日、アメリカ・イリノイ州でメジャーMMAイベントである『ベラトール175』が開催される。
メインイベントは、日本の格闘技ファンにもなじみの深い人気選手同士のヘビー級マッチとなった。クイントン“ランペイジ”ジャクソンvsキング・モーの一戦だ。
両者は2014年5月以来、約3年ぶりのリマッチ。その時はジャクソンが判定勝ちを収めているが、両者の持ち味、すなわちアグレッシブな打撃を考えれば、今回はノックアウトによる完全決着こそファンが望んでいるものだろう。
モーはジャクソンに敗れた後もコンスタントに試合を重ねており、一時は7連勝を記録。うち3勝は、2015年の年末にRIZINのGPで優勝した時のものだ。
昨年末のRIZIN無差別級GPにも、準備期間が短い(12月16日に石井慧と闘っている)中で参戦したモー。ファイターとして脂がのっている状態だと言えそうだ。
対するジャクソンは、1年以上の試合間隔がある。前回の試合は2016年1月の石井慧戦。さらにその前は2015年4月となっている。これはブランクとも取れるが、ジャクソンのようなベテランになれば休養をしっかり取りながら大事な試合のみに集中していくほうがいいという場合もある。いずれにしても、両者100%での激突に期待したい。
また、この『ベラトール175』にはセルゲイ・ハリトーノフも出場する。かつてPRIDEに“現役ロシア軍兵士”として参戦、セーム・シュルトを残忍なマウントパンチで圧倒するなどトップ戦線で活躍したハリトーノフだけに、日本にもファンが多い。
前回の試合、『ベラトール163』では1ラウンドわずか16秒でKO負けを喫してしまったハリトーノフ。再起、そしてアメリカでの成功をかけての正念場となる今回は、チェイス・ゴームリーと対戦する。
キャリアではハリトーノフが上、フィニッシュ力でも優位と言えるが、ゴームリーは前の2試合をスプリット・デシジョン(判定2-1)でしぶとく勝っているだけに、その粘りが厄介かもしれない。ハリトーノフはKOで“らしさ”を見せたいところだが、底力が問われる。
ジャクソンvsモー、ハリトーノフ復帰戦と見逃せないカードが並んだ『ベラトール175』、アメリカ最先端のMMAが見られるという意味でも要注目だ。