記者会見の取材に行くと、関係者から「なんかすいませんね...」と恐縮されるくらい時にバカバカしく、時にアツ苦しいのが“カリスマ号泣師”こと大家健率いるガンバレ☆プロレス(ガンプロ)だ。
(大阪での防衛戦が決まった大家と、Tシャツの図案を発表した今成)
会場は小規模ながら、ファンの熱気ではマット界屈指とも言われるガンプロ。4月には勝負どころとも言える大会が待っている。
その一つが、4月2日の王子ベースメント・モンスター大会。昼夜2大会の連続開催という試みだ。ここで行なわれるのが「世界最強ガンバレ☆タッグトーナメント」。
それも優勝を決めるだけでなく「最後まで頑張ることが大事」という大家健イズムにより、敗者チーム同士が勝つまで闘う、いわゆる負け残りトーナメントの同時開催も。こちらのタイトルは、3月29日の記者会見で「諦めません勝つまではタッグトーナメント」と発表された。
すでに大家健想(KEOSO)&KAZMA SAKAMOTOの元WWEタッグ、勝村周一朗&伊藤崇文の格闘家タッグなど出場チーム、組み合わせは決まっているものの、唯一の未確定事項なのがガンプロ代表である大家のパートナー。
「まだ決まってないよ! 最終的にパートナーがいなかったら1人でやってやる! 1人でも寂しくないんだよ!1人でディズニーランド行ったっていいし、ホーンテッドマンションで隣に誰もいなくても楽しいじゃねえか! だいたいタッグトーナメントを1人で勝ったら前人未到だろうが!」
記者会見の席上、いつものように逆ギレ気味に独自の理論を展開した大家。その一方で、同席した今成夢人(DDT映像ディレクター。ガンプロでは選手としても活躍)は、パートナーであるバンビとの連携技を「20個は考えてる」と豪語。果たして、大家のパートナーは本当に決まるのか。
また会見では、4月30日開催の大阪・平野区民ホール大会の対戦カード第1弾も発表された。旗揚げ当初は埼玉・蕨での大会開催まで「地方進出」と言い張っていたガンプロだが、今回は2度目の大阪大会。団体のスケールアップには、王子での昼夜興行ともども重要な意味を持つ。
(会見は、ほぼ2人の雑談形式で進行)
そんな大阪大会では、大家が保持するインディペンデントワールド世界ジュニアヘビー級王座の初防衛戦が決定。対戦相手は丸山敦と発表された。
ガンプロのスローガンは「プロレスをメジャースポーツに」。これまで数々の人気選手が巻いたインディージュニア王座だが、その名の通りインディーであってメジャーではない。
それでも、プロレスをメジャースポーツにするためにインディージュニアのベルトが必要だと「インディーでメジャー!」という新たな決めゼリフまで開発し、ベルトを獲得した大家。ガンプロ初のタイトルマッチという挑戦でもある。
相手の丸山とは、昨年12月にも対戦。その際、大家にガンプロの仲間がいることに触発された丸山は、自らもフリーから団体設立を宣言。団体代表として大家のライバルになると決意を語った。
実際、丸山は今年「的場プロレス」を旗揚げ。今回は団体の代表同士のタイトルマッチであり、大家によれば「団体の意地をかけた闘い」となる。
「団体の看板を背負うことで、フリー時代とは違う力が出てくるんだよ! 俺もそうだったからわかる! だから正直、怖いよ! でもなあ、強い相手とやらなきゃベルトの価値は上がらないんだよ!」
大阪といえば丸山の地元。あえてアウェーで初防衛戦を行なう背景には、大家のこんな決意があった。さらに大阪大会では、以下のカードも発表。
藤田ミノル&冨永真一郎
vs
ヤス・ウラノ&MIYAWAKI
安部行洋vsヒロ・トウナイ
三富政行&シバターvsダイナ御堂&大久保寛人
なお、4.2王子大会の昼の部では、トーナメント以外のワンマッチで、宇宙銀河戦士アンドロスvsアンドロメダKENも。このカード「名前が似てるだけじゃないですか!」と指摘した今成だったが、大家によると「小宇宙(コスモ)を感じる」ことから決まったという。
この王子大会では、今成曰く「やっと予算がおりた」ことから新Tシャツも発売される。GAMBARE RANGE Tシャツと題された、そのデザインは写真参照。あくまでオリジナルだと今成。今回はカラーは黒のみだが、売れ行きしだいではオレンジとの2色展開も考えているそうだ。
文・橋本宗洋