新日本プロレス春のビッグマッチ、4.9両国国技館大会を前に2014年4月6日の両国大会を振り返る。メインイベントは棚橋弘至vs中邑真輔。新日本を苦しい時代から支え続けてきた大黒柱同士のインターコンチネンタル王座戦だ。
4月大会の時点で、両者のシングルマッチはこの年3回目。1月4日の東京ドーム大会でも両者は対戦し、棚橋が王座獲得を果たしている。ちなみにこの試合、ファン投票によってオカダ・カズチカvs内藤哲也のIWGP戦を抑えて大会の「トリ」を飾っている。つまりこの棚橋vs中邑は「IWGP戦よりも人気があるカード」だったのだ。
1.4ドームで敗れた中邑は、リマッチでも敗北。しかしトーナメント「NEW JAPAN CUP」で優勝を果たし、挑戦するタイトルを選択できる権利を獲得すると、インターコンチ挑戦を選んだ。それだけ、この白いベルトにこだわりを持っていたのだ。
新日本を代表するトップレスラー同士の激突だけに、試合は当然のように白熱。26分にも及ぶ激闘になった。中邑は現在、WWEで活躍しているだけに、このカードは今では実現不可能になっている。その貴重さも含め、2人が作り出した「傑作」とも言うべき闘いを味わおう。
さらにこの大会では、柴田勝頼と後藤洋央紀の「同級生タッグ」も登場。カール・アンダーソン&ドク・ギャローズのIWGPタッグ王座に挑戦している。
かつて新日本を離脱し、総合格闘技の道を選んだこともある柴田。その後、新日本には桜庭和志とともに「外敵」としてカムバックしてきた。しかし常に真っ向勝負を挑むファイトスタイルはファンからも支持され、この同級生タッグを機に、独自のポジションを築くようになる。
石井智宏に内藤哲也が挑んだNEVER無差別級王座戦も見逃せない試合の一つ。前年、ケガによる欠場から復帰し、G1優勝を果たしたものの、この年の1.4ドームではIWGP戦がファン投票でインターコンチ戦の「前」に組まれるという屈辱を味わった内藤。
現在はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンとして圧倒的な人気を誇っているが、「制御不能」となる前には観客のブーイングを浴びる、悩める時代もあった。内藤はいかにして「制御不能」になったのか。それを確認する意味でも重要な一戦だ。
第9試合 IWGPインターコンチネンタル選手権 (王者)棚橋弘至 vs 中邑真輔(挑戦者)
第8試合 IWGPタッグ選手権 (王者組)カール・アンダーソン ドク・ギャローズ vs 後藤洋央紀 柴田勝頼(挑戦者組)
第7試合 NEVER無差別級選手権 (王者)石井智宏 vs 内藤哲也(挑戦者)
第6試合 オカダ・カズチカ YOSHI‐HASHI vs バッドラック・ファレ タマ・トンガ
第5試合 田口隆祐 vs プリンス・デヴィット
第4試合 プロレス VS 柔術 異種格闘技戦 矢野 通 飯塚高史 vs ダニエル・グレイシー ホーレス・グレイシー
第3試合 NWA世界タッグ選手権試合 (王者組)ロブ・コンウェイ ジャックス・ダン vs 天山広吉 小島 聡(挑戦者組)
第2試合 真壁刀義 永田裕志 桜庭和志 vs 鈴木みのる TAKAみちのく タイチ
第1試合 IWGPジュニアタッグ選手権 (王者組)マット・ジャクソン ニック・ジャクソンvs 飯伏幸太 エル・デスペラード(挑戦者組)
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INVASION ATTACK 2013 2013.4.7 両国国技館
INVASION ATTACK 2014 2014.4.6 両国国技館
INVASION ATTACK 2015 2015.4.5 両国国技館
INVASION ATTACK 2016 2016.4.10 両国国技館
新日本プロレス 16.1.4~17.1.4 全IWGPヘビー級タイトルマッチ