新日本プロレス春のビッグマッチ、4.9両国国技館大会を前に2015年4月5日の両国大会を振り返る。とりわけ異色なのが本大会、メインイベントで行なわれたIWGPヘビー級タイトルマッチのカードは、AJスタイルズvs飯伏幸太。
当時のIWGP王者・AJに「NEW JAPAN CUP」トーナメントで優勝した飯伏が挑戦するという構図。Jrヘビー級でトップを張ってきた飯伏がヘビー級の頂点を視野に入れたという意味でも注目を浴びる試合だった。この試合がこれまでのビッグマッチのメインと違うのは、どちらも「新日本生え抜き」ではないという点だ。
AJは世界中で活躍してきた外国人選手。一方の飯伏はDDTでデビューし、路上プロレス、キャンプ場プロレスなど従来のプロレスの枠を大きくはみ出した闘いぶりでも人気の選手。その抜群の身体能力、高度なテクニックとスター性から、DDTと新日本の「ダブル所属」にもなった。
現在、AJはWWEで活躍中。飯伏はDDT、新日本ともに退団し、フリーとして活動している。これは、そんな2人が、新日本の至宝であるIWGPのベルトをかけて闘ったという貴重な試合だ。
その実力が世界的に評価されている2人だけに、攻防はまさに一級品。とりわけフィニッシュをめぐる「読み合い」は瞬き厳禁だ。飯伏のフェニックス・スプラッシュとAJのスタイルズ・クラッシュ。どちらも決まればスリーカウント確実の技同士が「ぶつかる」と、果たしてどうなってしまうのか……。
ちなみにAJのセコンドについているケニー・オメガは、飯伏の終生のライバルにしてタッグを組んでいたこともある親友。この試合でも、ケニーが大きな役割を果たしている。
そのケニーは、当時はJrヘビー級。この大会では、マスカラ・ドラダ相手にIWGPジュニアのタイトルマッチを行なっている。
後にG1制覇を果たし、新日本のトップ外国人レスラーとなるケニーのJr時代の活躍ぶりも、今だからこそ確認しておきたい。
第9試合 IWGPヘビー級選手権 (王者)AJスタイルズ vs 飯伏幸太(挑戦者/NJC2015優勝者) 第8試合 オカダ・カズチカ vs バッドラック・ファレ
第7試合 棚橋弘至 柴田勝頼 vs 矢野 通 桜庭和志
第6試合 真壁刀義 後藤洋央紀 内藤哲也 vs 中邑真輔 石井智宏 YOSHI‐HASHI
第5試合 IWGPタッグ選手権 (王者組)カール・アンダーソン ドク・ギャローズ vs マット・ターバン マイケル・ベネット(挑戦者組)
第4試合 IWGPジュニアヘビー級選手権 (王者)ケニー・オメガ vs マスカラ・ドラダ(挑戦者)
第3試合 IWGPジュニアタッグ選手権試合 (王者組)マット・ジャクソン ニック・ジャクソン vs ロッキー・ロメロ バレッタ(挑戦者組)
第2試合 天山広吉 小島 聡 本間朋晃 vs 高橋裕二郎 タマ・トンガ コーディ・ホール
第1試合 永田裕志 キャプテン・ニュージャパン KUSHIDA アレックス・シェリー 小松洋平 vs 中西 学 獣神サンダー・ライガー タイガーマスク 田口隆祐 田中 翔
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INVASION ATTACK 2013 2013.4.7 両国国技館
INVASION ATTACK 2014 2014.4.6 両国国技館
INVASION ATTACK 2015 2015.4.5 両国国技館
INVASION ATTACK 2016 2016.4.10 両国国技館
新日本プロレス 16.1.4~17.1.4 全IWGPヘビー級タイトルマッチ