戦場カメラマン、渡部陽一。各国の戦場を記録し続けて20年以上。だが、カメラに収めてきたのは悲惨な風景だけではない。そこに生きる、幼い子どもたちの姿にもレンズを向けてきた。
そんな渡部が今、注目しているのはトルコだ。
去年6月にはイスタンブールの国際空港で過激派組織ISによるとされる自爆テロが起き、44人が死亡、200人以上が怪我をした。今年1月には イスタンブールのナイトクラブで39名が死亡する銃乱射事件が発生、ISはこの事件でも犯行声明を出している。このように、ここ1,2年、トルコではテロとみられる事件が相次いでいるが、その犯行はイスラム国によるものだけではない。去年12月、イスタンブールのサッカースタジアム周辺で起きた爆弾テロで犯行声明を出したのは、トルコからの分離独立を目指すクルド系武装組織「クルド解放のタカ」だった。