「ワタシ、怒っています」
 こう語るのはドイツ国籍の漢字研究者クリストフ・シュミッツさん。ドイツの大学で日本の漢字に出会い、その後来日。漢字の奥深さを西洋の人にも伝いたいという思いから、12年がかりで漢字辞典の英訳版を自費出版した。そんな漢字を愛してやまないシュミッツさんだが、一つだけ気に入らない漢字があるという。
 「自分でも絶対に書きたくない気持ち」とまで嫌う様子を見せるその漢字は「独」。母国ドイツの当て字に使われている漢字だ。ケモノ偏が使われていることに歴史的差別視への違和感があるという。