4月29日の新日本プロレス・大分大会のメインイベントで、IWGPインターコンチネンタル王座戦が行なわれた。挑戦者はジュース・ロビンソン。王者は言うまでもなく内藤哲也である。

ベルトを蹴りながら入場するなど、“制御不能”な王者ぶりを見せてきた内藤。今回のタイトル戦に関しては、ジュースが挑戦者に選ばれたこと自体に不満を表明していた。

とはいえ、やはり内藤の実力は本物。試合が始まると徹底的な足殺しでジュースを追い込み、場外でも激しい攻防を展開するなどタイトル戦、メインにふさわしい闘いに。最後はジュースの必殺技パルプフリクションを防ぎ、デスティーノを完璧に決めてスリーカウントを奪ってみせた。これで4度目の防衛だ。

もはや新日本でも人気トップの内藤が大会を締めたが、この日はそれで終わらなかった。リングインし、内藤と対峙したのは棚橋弘至。誰もが認める新日本の顔だが、昨年の1.4ドームではオカダ・カズチカに、今年の1.4は内藤に敗れ、トップ争いからは後退している。最近では田口隆祐率いる「タグチジャパン」での活動が目立っていたが、ついにシングルのベルト奪還に再起動したそとになる。

内藤に「手紙を書いてきた」という棚橋は、しかし何も見ずに挑戦表明。「つべこべ言わず、挑戦を受けろってんだコノヤロー!」と、あくまで手紙を朗読するという形で挑発してみせた。真正面からの罵り合いはせず、それでいて対抗意識をしっかりと感じさせる、棚橋ならではの“演出”だ。

しかし、内藤はこれを「ウケ狙い」とバッサリ。タグチジャパンでの活動も「笑いに走った」と批判しており、かつて憧れたからこそ、今の棚橋を認めないという気持ちは強いようだ。

棚橋の挑発表明に対する答えは「トランキーロ。あっせんなよ!」。決めゼリフで大会を締めくくった内藤。棚橋を再びどん底に突き落とすか、それともエースの逆襲か。ドラマ性のあるカードの正式決定を待ちたい。

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