5月9日に行われた韓国の大統領選挙。最大野党「共に民主党」の文在寅(ムン・ジェイン)氏が得票率41%を獲得し、第19代大統領に就任した。
 有力候補3人の中でも優位と言われていた文氏。朝鮮戦争で北朝鮮から避難した両親を持ち、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の「最側近」として北朝鮮政策を切り盛りしていた経験を持つ。
 一方、文氏の対抗馬、第2野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)氏はコンピューターのウイルス対策ソフトを開発し、企業したITベンチャーで成功したことから「韓国のビルゲイツ」と呼ばれている。その後、大学教授に転身し全国で講演会を開き、政治不信に陥った若者から熱狂的な支持を集めるようになった。安氏は、8日夜遅くまで集会を開くなど追い上げを図ったが、文氏を追い抜くことはできなかった。