ロンダ・ラウジー時代がほぼ終焉を迎えた今、群雄割拠の第2章から誰が抜け出るか注目を集めている女子MMA。7月の「UFC213」で女子バンタム級タイトルマッチ、アマンダ・ヌネス対ヴァレンチーナ・シェフチェンコのリマッチが決定したばかりだが、新たなヒロイン探しのために、フライ級のトライアウトを行うことを発表した。
女子フライ級といえば、先月末世界第2の格闘団体「ベラトール」が、既存の選手たちに加え、アメリカ、トルコ、ブラジル、中国などから気鋭の女子ファイター6人を獲得し本腰を入れていくことを宣言したばかり。
有力選手を次々と獲得したベラトールに先手を打たれる形となったUFCも、これに対抗追随し噂が耐えなかったUFCのフライ級も、UFC登竜門「The Ultimate Fighter 26」(TUF26)でトライアウトを経て2017年後半のシリーズ放送に向けて女子フライ級初代トーナメントという形で新たな人材探しを遅ればせながらスタートする。当初TUF26は、女子バンタム級と男子のミドル級の選手を募る企画として立ちがっていただけに、突然の方針転換にUFCの焦りを感じさせる。
すでに先行しているベラトールからは、イリマレイ・マクファーレンというスター候補が誕生しており、ベラトールで「ロンダ・ラウジー現象」の再現が実現する可能性すら感じさせるが現状だ。
競合のいないブルーオーシャンに突如、世界1位と2位の団体が相次いで参戦することでいきなり大きな注目を浴びることとなった女子フライ級。これまで特にストロー級、バンタム級の2つの階級での戦いばかりがクローズアップされて来たが、その間に位置するフライ級戦線の誕生で女子MMAの勢力図が、夏から今年後半に向け大きく変化を迎える。