「忖度」を感じさせる名レスラー、石川孝志 「引き立て役」の美学 2019/10/24 23:25 拡大する かつて全日本プロレスに石川孝志というレスラーがいた。大相撲出身で、前頭四枚目まで進んだ実力派である。1990年代前半は同じく相撲出身の天龍源一郎と行動を共にし、SWSやWARの中心選手となるほか、その後天龍と袂を分かち、自らも「東京プロレス」を旗揚げしておおいに注目を浴びる選手となる。 だが、1980年代中盤、全日本プロレス時代の石川は長州力の藤波辰巳に対する「オレはお前の噛ませ犬じゃねぇ」発言どころではない「噛ませ犬」的役割を与えられていた。それは、当時社会の理不尽さを知りつつあった小生(ファビュラス吉岡・53歳)にも自分事として感じられた。 続きを読む