5月24日、都内ホテルにて、RIZINさいたまスーパーアリーナ大会(7月30日)の記者会見が行なわれた。
この大会はバンタム級トーナメント1st ROUND-夏の陣-として1回戦3試合を実施。10月予定の大会で1st ROUND-秋の陣-の1回戦3試合、そこにワイルドカード2枠を加えて12月29日に2回戦、大晦日に準決勝と決勝が行なわれる。優勝賞金は1500万円。この日、発表された夏の陣3試合は、以下の通り。
- 堀口恭司vs所英男
- 石橋佳大vsカリッド・タハ
- 大塚隆史vsアンソニー・バーチャック
修斗から石橋、DEEPから大塚とチャンピオンが参戦し、さらに堀口vs所という日本人対決も実現。UFCを離れてRIZIN参戦を果たした軽量級トップファイターと、常に日本のリングを盛り上げてきたベテランの対決は話題性も緊張感も抜群だ。さらにワンマッチでも、興味深いカードが発表された。
- 那須川天心vs才賀紀左衛門
- 山本美憂vsキャシー・ロブ
- 北岡悟vs矢地祐介
- KINGレイナvsレイディー・タパ
北岡vs矢地も、日本人世代闘争と言える対戦。ともにダロン・クルックシャンクにインパクトのある勝利を収めており、70kgのRIZIN日本人トップ争いとも言えるカードだ。
那須川vs才賀は、5.20RISE後楽園ホール大会における才賀の対戦要求を受け、正式に決定したもの。だが、ルールと契約体重は調整中となっている。キックボクシングの世界からMMAに挑戦している那須川に対し、才賀ももともとは立ち技の選手。
お互い「どんなルールでも」という意思があり、主催者としてはキックルール、MMAルール、2つを交互に行なうミックスルールなど、さまざまな可能性を考えているとのこと。ファンの意見も取り入れた上で、選手の持ち味が活きるルール設定をしたいという。
会見では、ルールに希望はあるかと質問された才賀が「天心は天才なんで、体重は僕のほうが少し上だけど合わせてほしいかな。ルールはRIZINなので10分・5分のRIZINルールでどう? 僕はRIZINルールでも殴りにいくんで」とコメント。
対する那須川は「自分を一番活かせるルールがいいですね」としながらも「ファンの人たちに決めてもらえれば」。あくまでファンが喜ぶことが最優先という考えのようだ。それは、どのルールでも自信があるということでもあるだろう。
キックルールであれば、このところMMAに専念してきた才賀に比べ那須川が圧倒的に有利。とはいえ、MMAルールで“ストライカー対決”の魅力を100%出せるかどうかは分からない(その分からなさがMMAの面白さでもあるのだが)。
榊原信行実行委員長は「那須川天心は規格外」と話しており、単に既存のルールに当てはめるだけにはしたくないという。“神童”那須川だからこその「ルール未定」。ファンからはどんな意見があるのか、最終的にどのルールになるのか。試合前から議論を巻き起こしそうなところも、いかにもRIZINスタイルだ。
文・橋本宗洋